塗り足しとは?トンボや文字切れについても徹底解説

2025.07.09印刷・デザイン
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塗り足しとは?トンボや文字切れも解説
印刷物の入稿時に確認が必要な「塗り足し」や印刷データを作成する際によく聞く「トンボ」や「文字切れ」など、印刷データ作成に関する基本についてご紹介します。
この記事を読めば、不備の無い印刷データの作成と入稿ができるようになります。

塗り足しとは

印刷物の仕上がりサイズよりも外側までデザインや色を施すことです。
特に、紙面の端まで背景色や絵柄や線がある印刷物には必要な対応になります。この塗り足しは一般的に仕上がりサイズに対して、上下左右に3㎜程度余分に作成することが推奨されています。

なぜ塗り足しが必要なのか

印刷物を仕上げる断裁の際に、紙面の途中で背景色などが切れないようにする為です。
印刷物は実際の仕上がりサイズよりも一回り大きな用紙に塗り足しを含めて印刷を行い、印刷後に四方の塗り足し部分を“断裁”して、最終的に仕上がりサイズになっていきます。

この仕上がりサイズにカットをする際に、用紙を重ねて印刷をするために1㎜~2㎜程度とわずかな断裁ずれが生じることがあります。
塗り足しがあれば、多少の断裁ずれが生じても塗り足しがあることによって白いフチが出る事はありませんが、塗り足しがないと白いフチが出てしまう可能性があり、想定していたデザインイメージではなくなってしまいます。
その為、印刷物の端までデザインや背景色がある紙面の場合には塗り足しを作成しておくことが必要です。
最後に塗り足しは切り落としてしまうため、切れてはいけない文字やロゴ、重要なイラストなどはこの塗り足しにかからないようデザインをしてください。

塗り足しの作成方法

仕上がりサイズの外側に背景色、模様等がはみ出すように作成することで塗り足しになります。

塗り足し作成時の注意点

■“拡大”をしない

塗り足しといっても、単純にデザインや画像を拡大して大きく作っておけばOK!という訳ではありません。
あくまで、全体のデザインは仕上がりサイズに合わせて作成して、端にかかっているデザインや背景色を余分に作成しておくイメージです。
全体を上下左右3㎜ずつ拡大した場合には、文字や切れてはいけない写真も拡大され、仕上がりサイズの外に出てしまう可能性があるので要注意です!
もしも仕上がりサイズの外へ重要部分が出てしまった場合には文字切れや想定のデザインとは見た目が変わってしまう原因となります。

■塗り足し不要な場合もある

あくまで紙面端まで図柄や塗りがない原稿の場合には塗り足しを作成いただく必要はありません。
例えば周りが白で囲まれた送付状のデザインなどは塗り足しの作成は不要です。

トンボとは

トンボ(トリムマーク)とは、印刷物を仕上がりサイズに正しく断裁するための位置を記すマークです。
印刷会社によっては塗り足しとトンボが作成されていないとデータ不備とされてしまうほど印刷物にとって重要なマークとなります。
DM印刷~発送がWBEから注文できるセルマーケではトンボは必須ではありません
セルマーケのテンプレートには最初からトンボも入っており、塗り足し作成も簡単に分かるようになっているので初心者の方にもおススメです!

文字切れとは

文字切れとは、仕上がりサイズ(印刷物の端際)近くに配置されている文字が切れてしまうことです。
塗り足しの説明にも記載をしましたが、印刷物は仕上がりサイズより一回り大きく印刷をした後に断裁されますが、この断裁作業は人の手で行われるためにどうしても多少のズレが生じてしまいます。
その為、印刷物の端際近くに文字が配置されていると文字が切れる恐れがあります。

文字切れを防ぐためのデータ作成の方法

文字切れを防ぐために、切れて欲しくない文字やデザインは仕上がりサイズよりも四方3㎜以上内側にデザインすると安心です。

文字切れが発生してしまうデータ例

①仕上がり線の付近に文字があるデータの場合

仕上がり付近や仕上がりよりも外側に配置された文字に関しては文字が切れてしまいますので、
仕上がりのラインよりも3㎜以上内側に配置をお願いします。

②仕上がり線の付近に枠線があるデータの場合

仕上がり付近に枠や罫線が配置されている場合、仕上がった印刷物の紙面に枠線が入ってしまったり、
切れてなくなったり、枠線が入る部分と入らない部分が混在してしまう場合があります。
枠線を確実に印刷する場合には仕上がり線よりも3㎜内側に入れるようにお願いします。

また、周囲に枠を付ける場合にも断裁ズレが目立ちやすいため、5㎜以上の太さでの制作を推奨します。
枠の幅をなるべく太くすることで、断裁ズレが生じた場合でも相対的に目立ちにくくすることが可能です。

飾りの枠などを入れる場合には、枠の外側に余白のエリアを設けると断裁ズレが目立ちにくいデザインになります。こちらも余白スペースを5㎜以上で設けていただくことをおすすめします。

テンプレートを利用して、不備のない印刷データ作成を!

さて、塗り足しの必要性や文字切れを回避するためのコツがお分かりいただけたかと思います。

DM印刷~発送がWEBで注文可能なセルマーケでは、印刷の各種テンプレートでご用意しております。
・illustrator
・Officeソフト(PowerPointとWordデータ)
これらのテンプレートにはすでにトンボや塗り足しの範囲、そして文字切れを防ぐためのラインが用意されているため、印刷データ作成に不慣れな方でも、分かりやすく安心して作成いただけます

さらに、セルマーケには専任のデータチェック担当者がおります。
ご入稿いただいたデータは、文字切れや塗り足し不足といった問題がないか、専門のスタッフが一点一点丁寧に確認いたしますので、安心してご依頼ください!
※一部作成が難しいデータの場合を除き、塗り足しの作成はセルマーケにて対応することも可能ですのでご安心ください。

🔍もし印刷物をこれから入稿する方がいらっしゃいましたら、ぜひこちらの記事も併せてご覧ください。
≫印刷データの入稿前に確認するポイント9選

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小山咲

小山咲

ダイレクトメール発送代行専門会社・上場企業 【ディーエムソリューションズ株式会社】 ◆ダイレクトメール事業 営業部 ◆DM発送営業→新卒教育担当→教えてDM先生編集等のオウンドメディア運営や事業部の営業推進に関わる業務を担当。