売れるダイレクトメールのキャッチコピーを作る9つのテクニックと例文

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ダイレクトメール（以下：DM）の反響を増やすためには、キャッチコピーのノウハウが欠かせません。ところが、インターネットで紹介されているのはWeb用コピーのノウハウがほとんど。DMのキャッチコピーに特化した有益な情報は、なかなか見当たらないのが現状です。

そこでこの記事では、これまで12,500社以上のDM施策に関わってきた私たちの、実績にもとづいた反響の高いキャッチコピーを作るコツと例文を紹介します。ビフォー＆アフターも紹介していますので、ご自身でコピーを考える際はもちろん、制作ディレクションや現状のコピーの改善用としても活用してください。

要注意！DMのキャッチコピーの目的とは？

ひと言でキャッチコピーといっても、DMの種類によって使われ方は異なります。たとえば、レター形式のDM（セールスレター）では全体のタイトルとして、カタログなど複数の商品を掲載したDMでは個別の商品紹介のために使われます。

ただし、どれも目的自体は変わりません。それは「読み手の興味・注意を惹いて、続きを読んでもらう」こと。いわば、雑誌の「見出し」と同じ役割です。

キャッチコピーというと、「商品を売るためのもの」と思い込み、その商品がいかにスゴイかということだけをアピールしているDMを見かけますが、実は逆効果。読み手はキャッチコピーの短い言葉だけで購入を決めることはありませんし、あまりに売り込み臭が強いと警戒心を与えてしまうだけだからです。

キャッチコピーを作るときやチェックするときは、まず「興味を持ってもらえるか？」「続きを読みたくなるか？」という視点で考えることが大切です。

DMに効果的なキャッチコピーを作るコツと例文9選

DMのキャッチコピーの目的は、ターゲットの興味・注意をひいて「続きを読みたい」と思わせること。いわば、新聞や雑誌記事の「見出し」と同じ役割です。そのことを念頭に置きながら、以下のコツと例文を読み進めてください。

メリット（ベネフィット）を伝える

商品・サービスの機能やスペックではなく、それを利用することで「なんの得（メリット）があるか」「どんな良い体験（ベネフィット）ができるか」を、顧客（ターゲット）目線で伝えるキャッチコピーです。人は自分に得のある情報を目にすると、「自分に関係がある」と思い、興味を惹かれます。ポイントは、数字などを使ってできるかぎり具体的に伝えること。「自分もこうなりたい！」とイメージさせることができれば成功です。

商品・サービスを使って得られるキャッチコピー例文

デメリットを伝える

反対にデメリット、つまり「商品・サービスを手に入れないことで生じるリスクを感じさせる」方法もあります。「利益を得るよりも、損失を避けることを重視する」という人間心理を効果的に利用したキャッチコピーです。

デメリットを伝えるキャッチコピー例文

五感に訴える

とくに空腹でもないのに、たまたま広告で“モクモク”と湯気を立てた料理の写真を見た瞬間、思わず食べたくなった経験はありませんか?　私は結構あります（とくにお肉…！）。

デザインでは「シズル感」、つまり臨場感のある表現が大切といわれていますが、これはキャッチコピーも同じ。質感、味、匂い、音など、その商品を感覚的にイメージできれば、人は購買意欲をかきたてられるといわれています。

五感に訴えるキャッチコピーを作るポイントは次の2つ。

• 擬音語・擬態語を使ってイキイキと表現する
• ありきたりの形容詞を避け、具体的に書く

五感に訴えるキャッチコピー例文

常識・思い込みをくつがえす

世間一般の常識と違うことを伝えて驚きを与え、興味を惹くコピーです。対象は価格、商品イメージ、悩みの原因など、なんでもかまいません。「なぜ？」「どうやって？」と、思わず二度見してしまうような表現にすることがポイントです。

常識・思い込みをくつがえすキャッチコピー例文

ちなみに、某アイドルグループの『会いに行けるアイドル』というコピーもこのタイプですね。

売り手の個性をアピールする

DMの目的はレスポンスやコンバージョンですが、それだけがすべてではありません。とくに既存顧客向けのDMでは、顧客との関係性を深めることも大切です。「関係性を深める」とは、商品・サービスだけでなく、会社の「ファン」、つまり「好き」になってもらうことです。

そこでオススメなのが、キャッチコピーで思い切って売り手や作り手の個性を出すこと。人は「対会社」よりも、「対人」との方が親しみを感じやすいものです。人柄が伝わる方言や口癖、語り手の写真を掲載するのも効果的。企業の「中の人」の顔が見えることで、安心感や信頼感にもつながります。

売り手の個性をアピールしたキャッチコピー例文

ターゲットに馴染みのある言葉を使う

人がキャッチコピーを見て続きを読むかどうかを判断するのに要する時間は、わずか0.3秒といわれています。この短い時間内に効率良くコピーを伝えるためには、専門用語や難しい言葉はNGです。ただし、「わかりやすい」というだけでも不充分。「読み手＝ターゲットにとってわかりやすい」、つまり、普段から馴れ親しんでいる言葉を使わなければいけません。

ターゲットに馴染みのある言葉を使ったキャッチコピー例文

「リピート率90％」や「ビタミンC2,000mg」がスゴイというのは、あくまで売り手側の知識です。ターゲットの年齢や性別に合わせて、わかりやすく馴染みのある言葉に言い換える心遣いが大切です。

「自分のことだ！」と思わせる

賑やかな場所にもかかわらず、遠くの方で自分のことを話している会話が急に耳に飛び込んできた経験はないでしょうか？ これは心理学で「カクテルパーティ効果」と呼ばれている現象で、人は多くの情報を無意識のうちに選別し、自分に関係のある情報から優先的に反応すると言われています。この心理を利用したのが、ターゲットに「これは自分のことだ！」と思わせるキャッチコピーです。

「自分のことだ！」と思わせるキャッチコピー例文

ポイントは、商品・サービスを必要とする人を、具体的に絞り込むこと。挨拶状の見出しや、封筒の開封を促すティーザーコピーとしても効果的です。

お客様の声を使う

「なかなか上手いキャッチコピーが作れない」とお困りの方にオススメなのがこちら。実は、お客様の体験談はキャッチコピーの宝庫。売り込み臭がなく、ターゲットが共感しやすいコピーを作ることができます。

ポイントはキャッチコピーに、次のいずれかを入れることです。

• 商品購入前の悩み
• 商品を選んだ理由
• 商品を購入して良かったこと

お客様の声を使ったキャッチコピー例文

ターゲット・切り口を変える

思うように商品・サービスが売れない場合は、キャッチコピーのターゲットや訴求ポイントを見直してみるのも効果的です。

たとえば、なかなか売れなかったサプリメントが、キャッチコピーを健康訴求から美容訴求に変えただけで一気に販売数を伸ばしたり、それまで普通に販売していたお醤油を「卵かけ専用」と売り出したとたんヒットしたりした事例もあります。最近では「朝専用フライパン」というのもあるそうです。

ターゲット・切り口を変えたキャッチコピー例文

おわりに

良いキャッチコピーとは、DMの読み手（ターゲット）が申し込みの電話をしたり、ハガキを書いたりしている姿を思い浮かべられるコピーといわれています。

とはいえ、どんなに経験を積んでも、いきなり最高のキャッチコピーが書けることはなかなかありません。思うように反響が増えない場合は、ABテストを重ねながら、複数の候補から絞っていったり、ブラッシュアップしたりしていくことが効果的です。

言葉一つで売上は大きく変わります。商品のポテンシャルを開花させられるかどうかはキャッチコピー次第。この記事が、あなたのお役に立てると嬉しいです。

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教えて！DM先生 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引14,400社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。

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