BtoB向けのDMを成功させるコツ|BtoC向けとの違いや活用シーンを解説
2024.09.25 2018.05.01ダイレクトメール「BtoBのDMってBtoCのDMとどう違うの?」
「どうすれば効果的なBtoBのDMが作成できるの?」
「もうDMで成果が上がる時代ではないのでは・・?」
このようにお考えの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし一方で、効果的なDMを作成し、成果を上げて、売り上げを伸ばしている企業も多く存在しています。
この記事では、BtoBのダイレクトメール(以下:DM)で成果を上げるために知っておくべきポイントについて解説します。
目次
BtoB・BtoC向けDMの主な違い
BtoBとBtoCでのDMの大きな違いは下記の通りです。
訴求内容
BtoC | ターゲット層が個人的に抱える問題や欲求に対して絞り込み訴求する |
BtoB | 企業での問題、欲求、さらにターゲット層の個人的なことに関しても訴求 |
BtoCの場合は一度でも商品を購入したり、会員登録を行ったりした人に対して送付します。
受け取った人はどのような理由で送られてきたのかを、ある程度理解・推測できる場合が多いです。
一方、BtoBの場合は新規顧客の獲得や商品案内などを目的として送付します。
既存顧客の場合は関係値が構築されていますが、新規顧客の場合はお互いの関係値が低い状態から始まります。DMを用いて顧客との接点を作り、商品やサービスの導入だけではなく商談のテーブルに乗ることが目的に含まれます。
最初に受け取る相手
BtoC | 本人 |
BtoB | 企業内の誰かが受け取り、担当者、または決裁者に伝えられる |
BtoBのDMの場合、複数の相手に対してそれぞれ訴求する必要がある可能性が高いということを知っておきましょう。
DMが企業に届いたときに最初に受け取った人がその訴求内容における「担当者」または、「決裁者」であることは稀です。そして、DMを受け取った人が最初に考えることは「会社にとってこのDMにどのようなメリットがあるのか」だけではなく、「このDMを担当者に渡すと、自分の評価はどうなるのか」という点です。
その為、BtoBのDMでは、受取人が担当者や決裁者へDMを渡すというステップが必要になります。
次に担当者ですが、「担当者=決裁者」の場合と、そうでない場合があります。
担当者と決裁者が同じである場合は、受取人の後は担当者1人に絞って訴求を行うことができます。
しかし、担当者と決裁者が違う場合は、さらに担当者への訴求内容と決裁者への訴求内容の2つを考える必要があります。
このように、BtoBのDMには複数の訴求対象がいるということをまずは把握しておきましょう。
一方、BtoCについては事前に獲得している顧客情報をもとに発送することから、はじめから購入や契約の確度が高い状態です。つまり、BtoCの場合は決裁者=DMを受け取った人本人であり、興味を持ったときは本人が連絡や購入に至る決断を下します。
購入やサービス利用開始までの期間
BtoCはDMを受け取った本人が意思決定をするため、BtoBよりも購入やサービス利用開始までの期間が短い傾向にあります。
一方で、BtoBの場合は企業の誰かが受け取り、その後担当者や決裁者に情報が共有されます。購入やサービス利用を開始する際にも、社内稟議や契約書の締結が必要である為、さらに時間を要します。
このように、BtoBとBtoCではDM発送から反響があるまでの間に、一定の時間差が存在します。その為、DMを発送する際はこれらに時間を要することを見越して、最適なタイミングで発送しなければなりません。
BtoB向けDMの活用シーン
BtoBでDMを用いる理由としては、商品やサービスの購入のほかに、自社の認知度を向上させることなどが目的に含まれます。
しかし、多くの企業は興味がある商品やサービスをすぐに購入できず、稟議や社内会議が必要となり、その際には提供している企業と商談を通して、DMやWebサイトでは解決できなかった疑問の解決やサービス提供企業に対する信用を確認します。
その為、BtoBにおいてDM発送は商談のテーブルに乗るためのリード獲得が目的となります。リード獲得は自社商品やサービスに興味を持っている顧客情報を収集するという、収益化の第一歩なのです。
BtoB向けのDMを成功させるためのポイント
以下、BtoB向けのDMを成功させるためのポイントをご紹介します。
目的を明確化する
DMはマーケティングの一部であり、マーケティングは商品やサービスを購入してもらいやすくするための仕組みづくりです。
そのためには直接的な売買の訴求だけではなく、まずは自社や商品、サービスを知ってもらうことなどが手法に含まれます。いわゆる認知拡大やブランディングなどもマーケティングに含まれており、そのための手法としてDMが選ばれることがあります。
BtoB向けのDMで高い成果を獲得するためには、DMを受け取った人に取ってほしい行動など、目的を明確化しましょう。明確に目的を立てれば、何を書くべきか、どのように見せるのかなどが分かりやすくなります。
質の高いリストを作成する
DMは多くの人に自社そのものや商品、サービスを知ってもらうために、大量に発送することが多いです。
しかし、DMは大量に発送すれば良いというものではなく、適切なターゲットに届かなければ成果を得られません。その為、DMを発送する際には、商品やサービスの購入に至る可能性が高いユーザーをまとめたリストが必要になります。可能であれば、業種や社名だけではなく、部署や部門、責任者宛てなど、より細かいターゲティングが望ましいです。
DM発送代行業者やリスト業者であれば、BtoBの質が高いリストを保有・販売していることもあるので利用してみても良いでしょう。
訴求相手を複数想定する
BtoBにおけるDMの場合、複数の相手に対してそれぞれ訴求する必要がある可能性が高いということを知っておきましょう。
DMが企業に届いたときに最初に受け取る「受取人」がいますが、この受取人が「担当者」または、「決裁者」であることは稀です。受取人が最初に考えることは、会社にとってのメリットだけではなく、DMを担当者に渡した際の自分への評価も検討します。
また、担当者については「担当者=決裁者」の場合と、そうでない場合があります。担当者と決裁者が同じである場合は、受取人の後は担当者1人に絞って訴求できます。
しかし、担当者と決裁者が違う場合は、さらに担当者への訴求内容と決裁者への訴求内容の2つを考えなければなりません。このように、BtoBのDMには複数の訴求対象がいるということを把握しておきましょう。
受取人に「担当者に届けなければ」と思わせる内容にする
受取人への訴求は「これを担当者に渡さなければ勿体ない、損失である」という内容にする必要があります。
新規顧客獲得やリピート率UPなど、企業が抱える課題を解決できる内容を記載すれば、受取人は「これは届けておいた方が自社にとってプラスになりそうだな」と認識してくれて、担当者に届けられる可能性が高くなります。
例えば「新規顧客の獲得方法をご紹介」や「リピート率〇%UPの事例同梱」などと書いておくと、捨てられる可能性を抑えられます。DMを最初に確認する受取人に投げかける言葉の中で、「担当者に届けるべきだ」と認識させられる言葉を選びましょう。
企業・個人のそれぞれに対するメリットを用意する
担当者や決裁者はDMを読む際、まず自社へどれだけのメリットがある内容かを考えます。同時に、そのメリットは自分自身に対してどの程度のメリットがあるのかということについても考える人も多いです。
たとえば、集客ツールの導入案内であれば、そのツールで得られる利益と同時に、自分の生活や評価はどうなるのかを考えます。集客ツールを導入することで得られた成果が、出世や昇給、自由時間などにどのような影響をおよぼすのか、ということになります。その為、BtoBのDMを成功させるためには、複数の人間に対して企業と個人、両者が得られるメリットを書くことが重要です。そのDMで提示しているメリットが決裁者・担当者・ほかの従業員の個人的なメリットにもなることを明確に伝えましょう。
複数のパターンのDMでテストをしてPDCAを回していく
作成したDMの成果は、発送したあとに得られた反響で成否を判断する必要があります。
継続してDM発送を検討している場合、DMの結果から課題や改善点の抽出を行い、継続した改善が必要です。改善する要素のなかにはデザインや訴求ポイントなどが含まれており、同じ内容を記載しても成果が異なることがあります。
作成したデザインや訴求ポイントが実際にターゲットに響くのかということも、結果が出るまでわかりません。成果検証の方法として、複数のデザインやコピーを作成し、反響を比較するA/Bテストがあります。
DMのデザインやコピー内容の組み合わせには基本となる3つのパターンが存在します。
背景色を変えてみた、レイアウトは同じにして言い回しを変えてみたなど、テスト内容はさまざまです。
DMのデザインやコピー内容の組み合わせには、基本となる下記3つのパターンが存在します。
⓵ 機能的・ 合理的な訴求 |
商品・サービスの特徴から顧客が得られる「メリット」を中心に訴求していく方法 「●●だから〇〇。〇〇だから△△。△△だから□□。つまり●●なら□□。」 といった具合に、ターゲット層の問題や欲求を理詰めで訴求していき、商品・サービスのメリットを伝えます。 |
② ビジュアル的・ 情緒的な訴求 |
写真やイラストを全面に押し出し、ぱっと見て理解できる訴求にする方法 多くの人はDMを受け取ったとき、一目で要不要を判断するため、まずはDMに興味を持ってもらわなければなりません。その為にビジュアル的に魅力を感じるデザインや、感情を揺さぶるような訴求を記載することが重要です。 |
③ 複合的な訴求 |
⓵機能と②ビジュアルのふたつの訴求を組み合わせた方法 受け取った人の感情に訴えかけながら、得られるメリットを記載します。 |
BtoBの場合、購入後明確なメリットを求めることから、「ビジュアル的、情緒的な訴求」だけでは成功しにくいものです。複数の人がDMを読み、納得する必要があるBtoBでは、機能的であり、合理的である訴求内容が不可欠なのです。
BtoBで成果が上がりやすいのは「機能的、合理的な訴求」もしくは「機能とビジュアルの複合的な訴求」になります。ただし、企業によっては「ビジュアル的、情緒的な訴求」が成果が良いということもあり、結果はDMを発送するまでわかりません。
また、個人名を記載しておくことで、受取人は高い確率でその相手にDMを渡してくれます。
この時点で、受取人のことを考えなくてもよくなるので、精査した情報でDMを作成できます。
導入事例・実績を含める
担当者や決裁者に響きやすい訴求のひとつとして、導入事例や実績が挙げられます。
どのような商品やサービスを購入して、どのような成果を得られたのかについては、多くの担当者が知りたい情報です。特に複数商品やサービスで比較する際、目安となる実績があった方が、購入される可能性が高くなります。新商品は難しいですが、既存の商品やサービスをプロモーションする場合、導入事例・実績を記載しておくことをおすすめします。
記載方法は担当者の声やインタビューなどさまざまであり、こちらもA/Bテストで成果確認や改善を繰り返しましょう。
おわりに
以上、BtoBのDMで成果を上げるために知っておくべきポイントについて解説しました。
BtoBのDMはBtoCと比べると企業が抱える課題を解決する訴求や、DMを受け取る人が決裁者ではないことなどが挙げられます。
多くの反響を得られるように、DMを作成する際は下記のポイントを押さえておきましょう。
- DMの目的を明確化する
- 質の高い発送リストを作成する
- 訴求相手を複数想定する
- 受取人に「担当者に届けなければ」と思わせる内容にする
- 企業・個人のそれぞれに対するメリットを用意する
- 複数のパターンのDMを作成しテストする
- DMに導入事例・実績を含める
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教えて!DM先生 編集部
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