休眠顧客の掘り起こしを電話で成功させる方法|準備・トーク例・注意点
2026.08.03 2026.07.31事例・効果測定
休眠顧客の掘り起こしは、新規開拓よりも低コストで商談機会を作れる有効な施策です。
なかでも電話は、相手の反応をその場で確認しながら会話を進められる点で、メールやDMにはない強みがあります。
しかし、思い付きで電話をかけても、過去の失注理由を無視した提案は「以前と同じ売り込み」と受け取られ、かえって関係を悪化させかねません。
本記事では、休眠顧客を電話で掘り起こすための事前準備、実際のトーク例、成功のポイントと注意点を、手順に沿って解説します。
目次
休眠顧客の掘り起こしに電話が向いている理由
休眠顧客とは、過去に商談したものの失注した企業や、一度契約した後に解約し、取引が途絶えた顧客を指します。
既存の顧客データや対応履歴を活用できるため、新規顧客よりも相手の状況に沿った提案を行いやすい点が特徴です。
新規顧客獲得に比べてコストを抑えられる
新規顧客を獲得するには、広告出稿や展示会への出展など、認知を得るための費用(コスト)と時間が必要です。一方、休眠顧客には過去の商談履歴や契約情報が残っているため、新たにリストを収集する負担を抑えられます。
たとえば、予算を理由に失注した企業へ新しい料金プランを案内し、導入時期が合わなかった企業には現在の検討状況を確認できます。
過去の経緯に応じて対象を絞り込むことで、不要な架電を減らし、営業リソースを効率的に配分できます。
過去に接点があるため認知度が高い
休眠顧客は、過去の商談や契約を通じて、企業名やサービス内容を認識している可能性があります。そのため、接点のない相手よりも電話の背景を伝えやすく、当時の提案内容を起点に会話を進められます。
また、解約後に改善した機能やサポート体制を案内すれば、再検討のきっかけを作ることも可能です。ただし、過去に不満を持って離れた顧客には、当時の経緯を確認し、相手の意見を丁寧に聞く姿勢が求められます。
顧客が休眠状態になる主な原因と電話での対応の変え方

顧客が休眠する背景には、商品への不満だけでなく、予算や導入時期、社内体制など複数の要因があります。原因によって電話で伝えるべき内容は変わるため、こちらでは主な原因と対応の変え方をご紹介します。
予算やタイミングが合わず失注した
商談時に必要性を感じていても、予算や導入時期が合わず、契約を見送る顧客は少なくありません。また、社内の人員不足や決裁の遅れにより、検討が一時的に止まる場合もあります。
このような顧客は、商品への関心が失われたとは限らず、時間の経過により予算が確保され、導入体制が整っている可能性が考えられます。たとえば、年度予算の更新や組織変更を機に、検討が再開されるケースが挙げられ、この場合過去の失注理由と検討時期を確認し、状況が変化する頃に連絡すると良いでしょう。
電話では「以前ご検討いただいた際の予算面の課題は、その後いかがでしょうか」と、当時の論点をそのまま切り口にするのが有効です。
他社製品へリプレイスされた
競合他社の商品が条件に合い、自社との契約や商談が終了する場合もあります。
しかし、導入後に操作性や機能、費用面で課題が生じる可能性があったり、契約更新の時期が近づくと他のサービスを比較したりする企業もあります。
そのため、競合製品の利用を理由に、対象から除外する必要はありません。過去に重視していた条件を確認し、自社の改善点や新機能を案内します。競合を否定せず、現在の運用状況や課題を聞き取る姿勢が必要です。
電話では自社との比較を迫るのではなく、「現在お使いのサービスで、何かお困りごとはございませんか」と現状確認から入ると角が立ちません。
導入後のフォロー不足で解約された
商品自体に問題がなくても、問い合わせへの対応や情報提供が不十分で導入後の支援が不足すると、不満が蓄積されて結果として解約につながります。
このような顧客へ再度連絡する際は、すぐに再契約を求めてはいけません。まずは当時の対応や不満を確認し、相手の意見を丁寧に聞き取ります。サポート体制が改善されている場合は、変更内容を具体的に説明しましょう。過去の不満へ向き合うことで、信頼関係を再構築する機会を作れます。
電話では言い訳や反論を先にせず、「当時ご不便をおかけした点について、改めてお伺いしてもよろしいでしょうか」から入ることが重要です。
電話をかける前の準備

休眠顧客への架電は、準備の質がそのまま成果を左右します。
過去の履歴を確認し優先順位をつける
まずは当時の担当者や提案内容、失注時期、顧客の要望、CRM・SFAなどを確認し、過去の商談内容や解約理由を整理しましょう。
予算や機能、導入時期など、顧客ごとに見送った理由を分類し、過去に不満やトラブルがあった場合は、対応履歴も確認します。
事実と推測を分けて整理すると、誤った前提での架電となるため、情報が不足している顧客へは、断定的な話し方を避ける必要があります。
また、一律に電話をかけず、再検討の可能性が高い顧客から対応するといったように、休眠期間や取引規模に応じて優先順位を設定します。
なお、この履歴をExcelで手動管理していると、情報の陳腐化や重複が起こりやすくなります。営業リストのExcel管理に限界を感じたらも参考にしてください。
失注理由ごとにトークスクリプトを用意する
全顧客に同じトークを使い回すと「以前と同じ売り込み」だと受け取られかねません。予算・タイミング起因、他社リプレイス、フォロー不足など、失注・解約理由のパターンごとに、話す内容と切り口を変えたトークスクリプトを事前に用意しておきましょう。
架電対象のリストアップ自体でつまずく場合は、架電リストの作り方も参考にしてください。
休眠顧客への電話トーク例
休眠顧客への架電では、以下のような流れで会話を組み立てると、売り込み感を出さずに関係を再構築しやすくなります。
1. 冒頭:過去の接点を簡潔に想起させ、今話せる状況か確認する
「お世話になっております。以前○○の件でご相談いただいた○○と申します。本日は売り込みではなく、△△について情報提供のお電話でして、2〜3分だけお時間よろしいでしょうか」
2. 情報提供:新機能・料金体系の変更・同業界の事例を、売り込みずに案内する
「実は前回ご案内した際に課題だった○○の部分が改善されておりまして、同じ業界のお客様にもご案内しているところです」
3. 現状ヒアリング:当時の課題が継続しているか、新たな課題が生じていないかを聞き取る
「その後、○○まわりの状況に変化はございましたか」
4. クロージング:即決を求めず、次回接点の約束や資料送付で終える
「もしよろしければ、資料だけでも送らせていただけますか。ご検討のタイミングでまたご連絡させてください」
※上記は一般的な型の一例です。実際の会話では、相手の反応に応じて質問や案内内容を柔軟に変える判断力が求められます。
休眠顧客向けに限らず、テレアポ全般のトークスクリプトを体系的に作りたい場合は、テレアポのトークスクリプトの作り方もあわせてご覧ください。
電話で掘り起こす際の成功のポイント・注意点

- 断定的な話し方を避ける:情報が不足している顧客に対して、過去の状況を決めつけた話し方をしない。
- 反論せず傾聴する:過去に不満を持って離れた顧客には、反論や説明を急がず、当時の状況を丁寧に聞き取る。
- 担当者の異動を考慮する:長期間休眠していた顧客は、担当者が変わっている可能性があるため、在籍状況の確認から入る。
- 短期的な成果を求めすぎない:休眠顧客はすぐに商談化するとは限りません。今回は需要がなくても、検討時期や関心分野を記録し、次回の架電に活かす運用が重要です。
- 対応品質のばらつきを防ぐ:担当者によって会話の質に差が出ると、有望な顧客から十分な情報を得られない場合があります。事前研修や対応履歴の共有、架電結果の振り返りを行いましょう。
電話以外のアプローチとの使い分け・併用
電話は相手の反応をその場で確認できる一方、担当者の稼働時間が必要になるという制約もあります。他チャネルとの使い分け・併用も検討しましょう。
- メール:低コストで一斉配信できますが、開封率は電話ほど高くなのい場合があります。
- DM:紙媒体ならではの残存性があり、休眠顧客の反応率を高める考え方で解説している通り、電話と組み合わせることで反応率を高めやすくなります。特に手書きレターは決裁者・休眠顧客向けに特別感を演出できるため、電話の前後に送付する使い方が有効です。
DM軸での掘り起こし施策全体は、休眠顧客の掘り起こし方法(DM編)で詳しく解説しています。
休眠顧客へのアプローチにおける企業の課題

休眠顧客への架電は、通常業務との優先順位や担当者の対応力によって実施状況が左右されます。
通常の営業活動に追われ後回しになる
営業担当者は、新規リードへの対応や既存顧客のフォローを優先する傾向があります。目の前の商談や問い合わせへの対応が続くと、休眠顧客への架電は後回しになりがちです。
また、休眠顧客は電話をかけてもすぐに商談化するとは限らないため、短期的な成果を求める現場では、優先順位が下がる場合があります。しかし、長期間連絡しなければ、担当者の異動や企業状況の変化を把握できないばかりか、競合企業が先に接点を作り、再検討の機会を得る可能性もあります。
休眠顧客の掘り起こしを継続するには、架電期間と対象件数を事前に定める必要があります。通常業務と分けて担当者や時間を確保し、計画的に進める体制が求められます。
過去の経緯を踏まえた高度な会話スキルが必要
休眠顧客への架電では、過去の失注や解約の理由を踏まえた会話が必要です。一律のスクリプトで商品を案内すると、以前と同じ内容だと受け取られる可能性があります。
また、過去の対応やサポートに不満を持つ顧客も含まれ、その場合は反論や説明を急がず、当時の状況を丁寧に聞き取る姿勢が必要です。担当者には、顧客の発言から現在の課題を把握する傾聴力が求められます。さらに、相手の反応に応じて質問や案内内容を変える判断力も欠かせません。
こうした体制を自社で整えるべきか外部に任せるべきかは、インサイドセールスの内製と外注の判断基準を参考に判断すると良いでしょう。
顧客との関係性を再構築する架電代行「callstep」

callstepは、DM送付後のフォローコールを代行する架電代行サービスです。ヒアリングシートの内容をもとに当社でトークスクリプトを作成し、内容をご確認いただいたうえで架電を開始します(お申し込みから最短2週間で架電開始)。
料金は基本費用30,000円+架電費用@370円(2コール/1回目不在の場合は2回目まで実施)とシンプルで、架電先リストは300件以上・法人向けから承っています(成果保証はありません)。
アポ獲得を目的に架電を実施した導入事例では、自社対応時1.5%だったアポ獲得率が5.0%まで向上し、500件の架電から受注3件を獲得しました。単に架電件数をこなすだけでなく、見込み客から得られた「生の声」も共有されるため、架電結果を次回以降の営業活動やトーク改善に活かせる「自社の資産」として蓄積できます。
詳しい特徴・料金・導入事例はcallstepの詳細ページでもご紹介しています。
休眠顧客への架電では、過去の失注理由に応じたトークの出し分けが成果を左右します。架電リソースや会話スキルに社内で課題がある場合は、こうした架電代行サービスの活用も選択肢の一つです。
おわりに
こちらの記事では、休眠顧客を電話で掘り起こす手法と成功のポイントについて解説しました。
休眠顧客は、過去に商談や契約の実績があるため、新規顧客よりも会話の前提を共有しやすい相手です。一方、予算や導入時期、他社製品への切り替え、導入後のフォロー不足など、休眠に至る理由は顧客ごとに異なります。
そのため、CRMやSFAに残る履歴を確認し、失注理由や解約理由に応じてアプローチを設計する必要があります。また、電話では売り込みを急がず、新機能や事例などの情報提供を起点に、現在の課題や検討時期を聞き取ることが有効です。通常業務との兼ね合いや架電スキルに課題がある場合は、外部の架電代行サービスを活用する方法もあります。
休眠顧客との関係を継続的に見直し、適切なタイミングで接点を作ることが、再商談化の機会を増やす基盤です。電話でのアプローチと並行して、休眠顧客に特別感を伝えるダイレクトメール(手書きレターなど)を組み合わせることで、再検討のきっかけをより強く印象付けられます。
当社ディーエムソリューションズでは、ダイレクトメールの印刷から発送までをWEBで注文・完結できる「セルマーケ」を運営しております。セルマーケではポストカードやA4大判はがきなど、さまざまなサービスを提供しております。詳細についてはこちらでご紹介しておりますので、DMの印刷や発送をご検討中の方はお気軽にご相談ください。
竹内 祥子
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