DMとMAを組み合わせた顧客体験を向上させる施策について解説

2025.09.30ダイレクトメール
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DMとMAを組み合わせた顧客体験を向上させる施策について解説企業が顧客との関係を深めるためには、オンラインとオフラインの両面でのアプローチが求められています。
特に、紙媒体のダイレクトメール(以下DM)とマーケティングオートメーション(MA)を組み合わせることで、精度の高いターゲティングと効果的な施策運用が可能となります。では、DMとMAはどのように組み合わせることで、高い成果を得られるのでしょうか。こちらの記事では、DMとMAを組み合わせた顧客体験を向上させる施策について解説します。

MAとは?

マーケティングオートメーション(MA)とは、顧客データを基盤にマーケティング活動を効率化・自動化する仕組みを指します。
具体的には、見込み顧客の行動履歴を収集・分析し、適切なタイミングで最適な情報を届けることを可能にします。メール配信やWebサイト上でのパーソナライズ施策に活用されることが多く、企業が限られたリソースで成果を高める上で欠かせない仕組みです。DMと連携することで、デジタルとアナログを横断した一貫性あるアプローチが実現できます。

DMとMAの連携が進む背景

デジタルマーケティングが主流となる中でも、DMは高い開封率や視認性の強さから注目を集めています。
一方で、従来のDMはターゲティングや効果測定が難しいという課題を抱えていました。そこで、顧客データを活用できるMAと連携させる動きが広がっています。オンライン施策の精度とオフライン施策の訴求力を融合させることで、より効果的な顧客体験の提供が可能になっているのです。

DMとMAを組み合わせるメリット

DMとMAを連携させることには、多くのメリットがあります。
従来のDMは広範なリストに一斉送付されるケースが一般的でしたが、MAを活用することで、顧客データに基づいた精緻な施策が可能となります。ここからは、DMとMAを組み合わせるメリットをご紹介します。

顧客データを活用したターゲティングができる

MAの最大の特徴は、顧客の属性や行動データを収集・分析できる点です。
例えばWebサイトの閲覧履歴、過去の購買履歴、メール開封状況などを基に、顧客の関心度をスコアリングできます。その結果、見込み度の高い顧客や特定のニーズを持つ層を抽出し、DM送付対象を絞り込めます。従来のDMは「年代別」「地域別」といった大まかな区分しか行えませんでした。
しかし、MAとの組み合わせにより「過去に特定商品を購入した顧客」「直近でWeb資料を閲覧したユーザー」といった詳細な条件でターゲティングが可能です。これにより、DMの無駄打ちを減らし、反応率を高められます。さらに、顧客ごとに異なるメッセージを送付できる点も強みです。高額商品の購入履歴がある顧客にはプレミアムサービスの案内を送付し、初回購入者には再購入を促す割引クーポンを同封するなど、施策をパーソナライズすることで効果が期待できます。

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タイミングを活かした配信ができる

MAは、顧客の行動をリアルタイムで把握し、適切なタイミングでアクションを取ることができます。
例えば「資料請求を行った翌週にフォローDMを発送する」「誕生日や記念日に特典付きDMを送付する」といった活用方法があります。こうしたタイミングでの配信は、顧客の購買意欲が高まっている瞬間を逃さずアプローチできる点で有効です。また、BtoBの場合は展示会来場やセミナー参加といった行動をトリガーにして、関連する提案資料を送るDM施策が考えられます。一方、BtoCではECサイトのカゴ落ちを検知し、一定期間購入が完了していない顧客にリマインドDMを送付するといった形で活用できます。このように、顧客行動に合わせた最適なタイミングでの配信は、従来の一斉送付では得られなかった高いレスポンスを引き出す手段となります。

ほかのチャネルと連携ができる

MAを活用することでDMを単独施策として運用するのではなく、他のチャネルと連動させることが可能です。
例えばメール配信やSNS広告、Webサイトのパーソナライズ施策とDMを組み合わせると、顧客の接触頻度を高めつつ、一貫性のあるメッセージを届けられます。DMを受け取った顧客がQRコードや専用URLからWebページにアクセスすると、その後の行動データはMAに蓄積されます。これにより、次回のメール施策やリターゲティング広告に活かすことができます。オフラインからオンラインへ、そして再びオフラインへと顧客体験をシームレスにつなぐことが可能になるのです。また、複数チャネルを組み合わせることで、接触ポイントごとに異なる役割を持たせられます。DMは開封率の高さで注目を集め、Web広告は即時性のある誘導に強みを持ちます。これらを補完的に活用することで、顧客の検討段階に応じた最適なアプローチが実現できます。

このように、DMとMAを組み合わせることで「ターゲット精度」「配信タイミング」「チャネル連携」の3つの側面から施策効果を高めることが可能です。従来のDM単独施策では得られなかった高度なマーケティングが展開できる点は、企業にとって大きなメリットといえるでしょう。

DM×MAで得られる効果

DMとMAを組み合わせることで、単なる施策の効率化にとどまらず、企業に多角的なメリットをもたらします。DM×MAではどのような効果が得られるのでしょうか?

DM×MAで得られる効果

成果測定と改善サイクル

従来のDMは「どれだけ効果があったのか」を把握するのが難しいとされてきました。
しかしMAと連携させることで、QRコードや専用URL、クーポンコードなどを活用し、レスポンスデータを正確に収集できます。これにより、どのセグメントが反応したのか、どのクリエイティブが成果につながったのかを可視化できます。得られたデータを基に継続して改善を繰り返すことで、施策の精度を継続的に高められます。

顧客体験の向上

DMとMAを組み合わせることで、顧客一人ひとりに最適化された情報を届けられるようになります。
例えば、過去の購入履歴に基づいて関連商品を紹介するDMを発送したり、Web上での行動データをトリガーにフォローメッセージを送ることが可能です。オンラインとオフラインを横断する一貫性のあるアプローチは、顧客に「自分のための提案」と感じさせ、体験価値を向上させます。

コスト面とROIの改善

MAによるセグメント分析を取り入れることで、反応が見込めない層への無駄な配信を削減できます。
これにより発送コストが抑えられ、効率的なリソース配分が可能になります。さらに、反応率の高い顧客層に集中投下することで、ROI(投資利益率)を改善できます。結果として、少ない予算でも大きな成果を生み出す施策が実現し、費用対効果の向上につながります。

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おわりに

今回は、DMとMAを組み合わせた顧客体験を向上させる施策について解説しました。
DMとMAの連携は、従来型の一斉配信から進化した効率的かつ精緻なマーケティングを実現します。顧客データを活用したターゲティング、行動に基づく最適なタイミングでの配信、オンライン施策とのシームレスな連携により、反応率の向上と顧客体験の強化が可能になります。また、成果測定の精度が向上することで改善サイクルを確立でき、コスト削減やROI向上にも寄与します。限られたリソースで成果を最大化したい企業にとって大きな武器となるでしょう。DMとMAを組み合わせる取り組みは、顧客接点の強化と中長期的な関係構築のために効果的な施策です。

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三輪姫乃

三輪姫乃

ダイレクトメール発送代行専門会社・上場企業 【ディーエムソリューションズ株式会社】 ◆DM発送営業→新卒教育担当→教えてDM先生編集等のオウンドメディア運営や事業部の営業推進に関わる業務を担当。マーケティング検定/ウェブ解析士の資格を保有。