反響率アップに必須! ダイレクトメールのオファーの種類と特徴

2024.05.28 2019.12.02ダイレクトメール
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ダイレクトメール(以下:DM)においてオファーは、ターゲット、クリエイティブ、タイミングと並んで、反響率に大きく影響を与える要素のひとつです。しかし種類もさまざまあり、「どれが最適なのかわからない」と困っている人もいるのではないでしょうか。

この記事では、DMオファーを選ぶために最低限知っておきたいオファーの種類や、それぞれの活用事例、メリットやデメリットなどをご紹介します。現状のDMの効果に悩んでいる方はもちろん、これから初めてDMを実施する方にもきっと参考になるはずです。

オファーは「特典」ではない

オファーとは直訳すると「提案」や「取引条件」ですが、通常、マーケティングでは商品・サービスの購入と引き換えにユーザーに提供する「特典」の意味で使われます。ただしそれをギフトやオマケのようものとな考えていては、効果は期待できません。オファーはただの特典ではないのです。

オファーの役割はターゲットユーザーの行動を後押しすること。封書DMなら封筒、圧着DMならハガキの外面に「このDMが届いた方だけのプレゼントのご案内」と記せば開封率アップにつながります。商品に興味はあっても今買うべきか迷っているターゲットに対して、「今ならこんなにお得な条件で購入いただけますよ」と今買うべき理由を伝えれば、コンバージョン率アップに貢献できるでしょう。

他にもリピート購入・来店から客単価アップまで、売上に関わるあらゆるアクションを促進するのがオファーの役目です。そういった意味で、オファーは特典というよりも、「誘因・動機」を意味する「インセンティブ」と考えたほうが適切であるといえます。

オファーの種類:特徴と活用事例

DMでよく使われているオファーは次の6つのタイプです。

  • 割引・無料
  • キャッシュバック
  • 一般懸賞(抽選)
  • プレゼント
  • 保証(返金・返品保証)
  • 周囲巻き込み型(友人・家族割引)

続いて、それぞれのメリットやデメリット、活用事例を紹介していきます。

金額(割引・無料)

割引・無料

〈例〉
「初回半額」(通販・EC会社DM)
「無料体験」(学習塾DM)
「仲介手数料0円」(不動産会社DM)
「3カ月オプションサービス無料」(通信サービス会社DM)

もっとも一般的なオファーです。目的は初回の購入や来店の心理的・金銭的なハードルを下げること。とくに「無料」のインパクトは抜群で、例以外にも「入会金0円」「送料無料」「無料診断(ホームページ、LPなど)」 といったものもよく見かけます。

ただし注意点もあります。ひとつは安さ目当てで集まったユーザーはリピーターになりにくいという問題。もうひとつは単純に客単価が下がってしまうこと。つまり、反響のわりに収益は上がらないという事態を招きやすいデメリットがあるのです。そのため、適切な割引率の設定はもちろんのこと、DMや初回の取引で商品・サービスの価値をしっかりと伝える、リピートの仕組みを確立しておく、といった施策も必要です。

キャッシュバック

キャッシュバック

〈例〉
「新規ご入会者限定、カード利用代金の20%キャッシュバック」(カード会社DM)
「〇〇のスマホにのりかえで最大20,000円キャッシュバック」(通信サービス会社DM)
「ご成約いただいた方30万円キャッシュバック」(不動産会社DM)

商品購入者に料金を割り戻すオファーです。金額オファーと同じく、おもに初回取引のハードルを下げるために使われますが、値引きではないため商品の価値を損なわないという利点があります。

ポイントとなるのはキャッシュバックの金額。正直、低価格の商品ではインパクトはイマイチです。実際、金融や通信サービス、家電など、比較的高額な商品・サービスのDMで多く活用されています。

一般懸賞(抽選)

一般懸賞

〈例〉
「DMが届いた契約者様限定!抽選でギフト券プレゼント」(通信サービス会社DM)
「専門店お買上げレシート3,000円毎に1回抽選!」(ショッピングセンターDM)

一般懸賞とは会員や既存顧客など、商品・サービスの利用者を対象とした抽選のことを指します。

店舗の場合はDMに抽選番号を記載しておき、店頭で結果発表という流れにすれば来店促進に。年賀状DMでは、ハガキの「くじ番号」を使った抽選会を実施しているところもあります。EC・通販DMなら、ホームページで抽選発表を実施し、QRコードからWeb誘導するという手法も有効です。

プレゼント

プレゼント

〈例〉
「本状ご持参の上ご来店で、オリジナルブランケットプレゼント」(アパレルショップDM)
「ご誕生月に7,000円以上ご購入の方、バスタオルプレゼント」(化粧品ショップDM)
「最大〇,〇〇〇円分相当のポイントプレゼント」(通販会社DM)

商品にプラスαで粗品などをつける、金額オファーと並んでポピュラーな手法です。メリットは商品価格を下げる必要がないこと。とはいえ、間違ってもDMのプレゼントを恋人や友人へのプレゼントと同じように選んではいけません。

忘れてはいけないのが、「行動につながるかどうか」という視点です。たとえば化粧品ECの場合、自社オリジナルの化粧ポーチをプレゼントすれば使用促進になり、他商品やラインでの購入も期待できます。上の例のようなポイントプレゼントなら、リピート購入や客単価アップにつながります。冒頭の繰り返しになりますが、オファーは単なる特典ではなくインセンティブ。常にこの心掛けが大切です。

数量・回数

数量・回数

〈例〉
「5,000円以上購入で送料無料」(カタログ通販会社DM)
「7・8月限定、3回目のご来店時に特別プレゼント」(フェイシャルサロンDM)
「通常3足40,000円のところ20%OFFの32,000円」(シューズショップDM)

まとめ買いやリピート来店促進を目的としたオファーです。どちらかといえば企業側にメリットが多く、リピーターやロイヤル顧客は別にして、ユーザーにとってあまりインパクトはありません。

そのため、商品1個あたりやサービス1回あたりの単価をアピールするなど、いかに「お得感」をうまく伝えられるかがポイントになります。また条件が複数ある場合は、上のようにイラストなどを使ってわかりやすく伝えることも大切です。

保証(返金・返品保証)

保証(返金・返品保証)

〈例〉
「100日間返金保証キャンペーン」(化粧品EC・通販DM)
「成果が出なければ全額返金保証」(通信教育DM)
「万が一ご満足いただかなければ返品OK」(印刷会社DM)

おもに効果(と品質)を訴求する商品・サービスのDMで使われるオファーです。とくに全額返金保証のインパクトは抜群。以前はおもにダイエット系商材や通信教材などのDMで利用されていましたが、最近は例の「結果にコミットする」スポーツジムの影響からか、歯ブラシや自動車のタイヤ、語学教室など、さまざまな業界で目にするようになりました。

ただし、インパクトが大きいぶん、トラブルやクレームが発生しやすいというデメリットもあります。返金の条件や手順、商品返送時の送料負担についての詳しくわかりやすい説明は必須です。

周囲巻き込み型(友人・家族割引)

周囲巻き込み型

〈例〉
「お二人以上同時お申込みで教習代5,500円割引」(自動車学校DM)
「家族で機種変更すると1台あたり5,000円キャッシュバック」(通信サービス会社DM)

友達や家族など、顧客の周囲を巻き込むタイプのオファーで、例以外にも美容室やサロン、カラオケ店などのDMでよく見かけます。メリットは広告費を抑えて新規顧客を獲得できること。通信サービス会社DMのように、商品やビジネスモデルによっては。新規獲得と同時に囲い込みも可能な場合もあります。

一見、有効な業種が限られているようにも思えますが、母の日や父の日にあわせた親子割引や、会社の名刺持参で同僚割りなど、自社でもうまく活用できないか考えてみるとよいでしょう。

おわりに

以上、DMオファーの基本知識を紹介してきました。オファーの役割はターゲットユーザーの行動を後押しすること、ただの特典ではなくインセンティブである。これが何より大切な考え方です。

また、今回は触れられませんでしたが、オファーで反響率を上げるためには、DM上での伝え方や見せ方にもこだわらなければいけません。景品表示法などの法律の知識も必要です。それらについては別記事で詳しく説明したいと思います。

DMにおけるその他の需要な要素、ターゲット・タイミング・クリエイティブについては、以下の記事をご覧ください。

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教えて!DM先生 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引14,400社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。