BtoCマーケティングとは?効果的な手法と成果をあげる戦略設計

2025.04.23マーケティング
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BtoCマーケティングとは?

消費者の購買行動はデジタル化に伴い大きく変化し、企業は新たな手法や戦略を駆使して効果的にアプローチする必要があります。特に、現代のビジネスにおいて、BtoCマーケティングは企業の成長に欠かせない重要な要素になったといえます。
では、どのような方法で消費者に対してマーケティングを実施すれば良いのでしょうか。
本記事では、BtoCマーケティングについて、効果的な手法と成果をあげる戦略設計をあわせて解説します。

BtoCマーケティングとは?

BtoC(Business to Consumer)マーケティングとは、企業が直接消費者(個人)を対象に商品やサービスを提供するためのマーケティング手法です。
一方、BtoB(Business to Business)マーケティングは、企業同士の取引を前提とするマーケティングです。BtoCは顧客となるターゲットの数が多く、商品の単価が低いといった特徴を持ちます。

BtoBマーケティングとの違い

意思決定プロセス

BtoCにおいて消費者の購買決定は個人の感情や直感に左右されることが多く、比較的短期間で意思決定が行われます。一方、BtoBでは、購買プロセスが組織内の複数の関係者によって検討・決裁されるため、長期化しやすい傾向があります。

購買サイクル

BtoCの購買サイクルは短く、衝動買いやプロモーションの影響で即決されることもあります。一方、BtoBはBtoCよりも高額になるケースが多いことから慎重な比較検討が行われ、購買サイクルが長期化しがちです。

関係性の構築方法

BtoC・BtoBどちらも顧客と関係性を構築することは重要ですが、アプローチやコミュニケーションの取り方に違いがあります。
BtoCの場合、マスに情報を届けられる広告や、SNSなどを活用した1対1のコミュニケーションが好まれます。一方、BtoBでは長期的な信頼関係を築くために、営業担当者との接触やアフターサポートが重視される傾向にあります。

BtoCマーケティングが求められる背景

デジタル化

インターネットとスマートフォンの普及により、消費者が情報を得る手段はSNSや検索エンジン、動画配信サービスへと大きくシフトしました。
かつてはテレビCMや新聞広告などが主流でしたが、時代や技術の変化・進化により数年から十数年の間に大きく様変わりしました。従来の手法だけでは多くの消費者にアプローチできなくなったため、BtoCマーケティングに取り組み、リーチを拡大する必要性が生じています。

消費者行動の変化

オンラインショッピングの普及により、消費者は店舗で商品を手に取る前に、口コミやレビューを確認するようになりました。
また、SNSを通じた「他者の購買行動」の影響を受けやすくなっており、それを踏まえてマーケティング施策の立案が不可欠です。

スマホ時代の到来

モバイルデバイスが主流となったことで、企業はスマホ仕様のマーケティング戦略を取る必要があります。たとえば、アプリを活用した通知機能や、モバイル向けに最適化された広告などが求められています。

BtoCマーケティングの主な手法とチャネル

BtoCマーケティングの主な手法とチャネル

こちらでは、BtoCマーケティングの主な手法とチャネルをご紹介します。

DM(ダイレクトメール)

先述の通り、近年オンライン広告の需要が高まっていますが、一方でダイレクトメール(以下:DM)が再評価されるようになりました。
下記はDMが再評価されるようになった、DMの特徴になります。

✓開封率の高さ:物理的な郵送物は、メールと比較して開封率が高い。
✓ターゲティングの正確性:特定のエリアや属性に応じたカスタマイズが可能。
✓ブランドの信頼性向上:特別感を演出でき、企業の信頼性やブランドイメージを高める。

とはいえ、オンライン上のマーケティングにもメリットや優れた特徴があることから、DMとの組み合わせが重要です。たとえば、オンラインで認知を高め、オフラインで特定の個人に配信することで、反響率の向上が期待できます。

SNSマーケティング

X(旧Twitter)やInstagram、TikTok等のSNSは、消費者と双方向のコミュニケーションを取ることができるのが特徴です。顧客の声を直接確認できるツールのため、商品開発などに利用されることもあります。

メールマーケティング

メール(Eメール)は運用コストが低く、定期的なアプローチが可能なチャネルです。かつて接触したことがあるユーザーへのリターゲティングや、会員向けの特別キャンペーンなどに活用されます。

オウンドメディア

オウンドメディアは自社が運営するメディアでさまざまなコンテンツを発信し、ファンを獲得する媒体です。SEO施策とコンテンツマーケティングを活用することで、長期的な目線でユーザーと接点を持つことができます。

オンライン広告

インターネット上における広告には、リスティング広告、ディスプレイ広告、動画広告など、さまざまな手法が存在します。
検索結果やページ内に表示されるこれらの広告は、性別や年齢などでのターゲティングが可能です。

成果を出すためのBtoCマーケティング戦略設計

BtoCマーケティングで問い合わせや購入といった成果を得るためには、下記の戦略設計を実施しましょう。

ペルソナの設計

BtoCマーケティングの戦略を検討する際は、まずターゲットを明確にしましょう。
年齢・性別・地域といった基本的な属性はもちろん、行動データや消費者インサイトに基づいた細やかなターゲティングが必要です。
下記はペルソナ設計の際に用いられる項目です。

氏名 年齢 性別 学歴 居住
職業 肩書 収入 家族構成 趣味

できる限り詳細に条件を決めることで、ペルソナが明確になり、どのような施策を打ち出すべきか判断しやすくなります。

顧客体験(CX)の最大化

顧客体験(CX:Customer Experience)とは、顧客が商品やサービスを購入・問い合わせるなど、企業との接点において得る体験や経験を指します。
ただ購入してもらうのではなく、良質な商品やサービスを提供することで新規ユーザーのファン化などを行います。ファンとなったユーザーは長期にわたって商品やサービスを購入してくれる可能性があり、顧客生涯価値(LTV:Life Time Value)の最大化につながります。
そのためには購入までのスムーズな導線設計や、購入後のフォローアップ、親しみやすいカスタマー対応などが有効です。

購買心理とタイミングを捉える

ユーザーが購買に至るタイミングは、衝動買いや比較検討段階など、さまざまな心理状態に分けられます。AISCEASなどの指標を使用してユーザーの心理状態を可視化し、心理状態に合わせた施策が重要です。
下記はAISCEASの要素です。

✓Attention:注意
✓Interest:興味・関心
✓Search:探索
✓Comparison:比較
✓Examination:検討
✓Action:行動
✓Share:共有

クロスチャネルでの一貫性

クロスチャネルは、複数のチャネルでユーザーとの接点を持つマーケティング手法になります。
BtoCマーケティングでは、SNS・DM・メール・店舗など、複数のチャネルをまたいで消費者と接点を持つのが一般的です。
一方、やみくもにさまざまなチャネルを組み合わせても期待している効果は得られない可能性が高く、ムダなコストが発生します。そのため、クロスチャネルではチャネルごとの特性を踏まえつつ、ブランドの「語り口」や「世界観」を一貫させることが重要です。
一貫性を持たせることで、認知・信頼・購買までをスムーズに誘導できるため、高い成果が期待できます。

BtoCマーケティング実施時に注意したいポイント

多くの企業がBtoCマーケティングの重要性に気付いているからこそ、取り組み方を間違えると消費者にマイナスイメージを与える可能性があります。ここでは注意すべきポイントを3つご紹介します。

情報量が増えすぎることでかえって伝わらなくなるリスク

チャネルが増えるほど企業は多くの情報を発信できるようになるものの、その分「何を伝えたいのか」がぼやけてしまいます。
その結果、ユーザーの混乱を招いてしまい、結果として購入や問い合わせに至らないケースが増えるおそれがあります。どのようなメディアでユーザーと接点を持つ場合でも、伝えたいことはできるだけシンプルにすることが重要です。

消費者が「自分ごと」と感じられる工夫が必要

BtoCマーケティングでは、消費者に「これは自分に向けられたメッセージだ」と感じてもらうことが必要です。パーソナライズが弱いと「自分ごと」にならず、スルーされたり、配信停止されるリスクが高まります。
たとえばDMの場合、「〇〇なあなたに朗報です!」といった特定の「あなた」に刺さるメッセージを入れ込むことで、読み飛ばされたり、他の郵便物に埋もれるのを防止できます。

効果測定と改善サイクルを整備しておく

BtoCに限らず、マーケティングはやりっぱなしにせずに、成果を確認して課題の抽出、その課題を改善するための方法を検討することが重要です。マーケティング施策をやりっぱなしにしてしまうと、成功・失敗の理由がわからず、改善にもつながりません。
いわゆる「PDCAサイクル」「PDSサイクル」を回すことであり、その際に重要となるのが「KPI」です。
KPI(重要業績評価指標:Key Performance Indicator)は、目標達成までのプロセスを評価するための指標を指します。
設定したKPIの達成・未達だけではなく、なぜそうなったのかの原因を検討することで、次の施策に活かせます。

BtoC向け施策としても効果的なセルマーケのDM発送

BtoC向け施策としても効果的なセルマーケのDM発送

先述の通り、DMはデジタル化の現代においても、有効なマーケティング手法です。しかし、自社でDMを発送する場合、デザインをおこしたり手紙を封入したりといった、多くの時間と労力が発生します。
教えてDM先生を運営している「セルマーケ」ではダイレクトメールの印刷から発送までをWEBで注文・完結できます。宛先リストや印刷データのチェックを無料で実施しており、印刷から発送までをワンストップで実施しています。
オンライン相談フォームもございますので、DMの印刷や発送をご検討中の方はお気軽にご相談ください。

おわりに

本記事では、BtoCマーケティングについて解説しました。
BtoCマーケティングは、企業が直接消費者(個人)を対象に商品やサービスを提供するためのマーケティング手法です。
さまざまな手法がありますが、現代でもDMによるマーケティングは有効であり、多くの企業が採用しています。これからBtoCマーケティングを実施する企業は、ぜひDMの発送もご検討ください。

 

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小山咲

小山咲

ダイレクトメール発送代行専門会社・上場企業 【ディーエムソリューションズ株式会社】 ◆ダイレクトメール事業 営業部 ◆DM発送営業→新卒教育担当→教えてDM先生編集等のオウンドメディア運営や事業部の営業推進に関わる業務を担当。