西濃運輸のカンガルーPostalメール便の規格や料金などの特徴を徹底解説!
2024.05.29 2018.05.01ダイレクトメール
この記事では、西濃運輸のカンガルーPostalメール便(以下:Postalメール便)を利用してダイレクトメール(以下:DM)を発送する際に知っておくべき下記4項目と、Postalメール便の特徴について解説します。
- DMの規格(大きさ・重さ)と料金
- 同梱可能なもの、発送不可能なもの
- 配達方法、追跡番号の有無
- 配達希望時間指定、土日祝の配達有無
※掲載情報は2024年2月1日時点での情報です。最新情報については、公式サイトをご確認ください。
Postalメール便の前提
Postalメール便で送れるものや、規格などを知る前に、前提として知っておくべきことが2つあります。
1つ目は、日本郵便のゆうメール、ヤマト運輸のクロネコDM便、佐川急便の飛脚メール便などとは違い、西濃運輸のPostalメール便は西濃運輸が直接配達するわけではないということです。詳細については後述しますが、西濃運輸のPostalメール便は「集荷」「封入などの代行」「日本郵便への依頼代行」の3つを行うサービスです。つまり、西濃運輸のドライバーが受取人に荷物を届けるのではなく、日本郵便の郵便局員が届けるということです。
⚠ ご存知ですか?
クロネコDM便は2024年1月末で廃止され、2024年2月以降は郵便局の「ゆうメール」を活用した新サービス「クロネコゆうメール」になります。クロネコゆうメールについては別記事で取り上げておりますので、是非ご参照ください。
≫クロネコゆうメールとは?料金やサイズ・ゆうメールとの違いを徹底解説
2つ目は、法人のみの契約であるということです。個人事業主では契約ができないので、この点についても注意が必要です。
次に、Postalメール便の規格規定と料金について解説します。
規格と料金
まず、Postalメール便の規格規定については下記のようになっています。
- 長辺36cm以内
- 短辺25cm以内
- 厚さ3.0cm以内
- 重さ3kg以内
ハガキ(POSTCARD)のような小型のDMは受け付けていません。
次に料金についてですが、西濃運輸のカンガルーPostalメール便の料金は公開されていません。これは法人ごとに、荷物の内容、サイズ、重量、個数によってまちまちであり、また個人での利用ができないことから、契約して打ち合わせをしないことにはわからないためです。ただし、西濃運輸自体が日本郵便の「ゆうメール特約運賃」を利用するため、配送費は自社でゆうメールを利用するよりも安くなるようです。
しかし、この点についても詳しく後述しますが、西濃運輸の場合、配送だけでなく、封入などの作業も代行をするため、その点にかかる費用を合算して料金設定が行われます。そのため、自社で封入などを行う場合はPostalメール便を利用するメリットは少ないかもしれません。
次に、Postalメール便に入れられるものと入れられないものについて解説します。
入れられるもの、入れられないもの
まずは内容物として入れられるものから解説します。
入れられるもの
- カタログ、パンフレット、書籍、雑誌などの印刷媒体
- 見本品、サンプル、付録など
- CDやDVDなどの電磁記録媒体
次に入れられないものについて解説します。
入れられないもの
- 賞状、請求書、納品書などの信書類
上述した通り、日本郵便の「ゆうメール特約運賃」を利用するため「ゆうメール」と同等だと考えればわかりやすいでしょう。ゆうメールに入れられるもの、入れられないものに関してはこのページの最後で表や図にして掲載しておきますので、参考にしていただければと思います。
次は、Postalメール便の配送方法とサービス内容や追跡番号、配達希望日時や、その他の事柄について解説します。特に、他の運送会社と違う点は「配達方法とサービス内容」にて詳しく解説しますので、そちらを必ずお読みください。
それではまずはカンガルーPostalメール便の配達方法やサービス内容について詳しく解説します。
配達方法とサービス内容
前提のところでも述べましたが、Postalメール便は基本的にDMを集荷、管理、封入、配送の全てを代行するためのサービスであり、配送だけを行うといったサービスではありません。もちろん、配送のためだけに利用することもできますが、その場合は他の運送会社のサービスを利用したほうが安価で便利です。
具体的には以下のような流れとなります。
契約前
- 西濃運輸のホットラインセンターにて申し込み
- 担当店から直接担当者が来て打ち合わせ
- 契約締結と配送スタート
契約後
- 集荷
- 宛名処理(リスト出力、ラベル処理などを代行)
- ラッピング(折加工、封入・封織、ラベル貼り、仕分け、スタンプ押しなど代行)
- 保管在庫管理(定期刊行物、ランダム発行物などの保管管理を代行)
- 配達(郵便ポストに配達、受領印はありません)
- 報告(日報、週報、月報、保管在庫数、データ提供など)
このような流れでDMの配送が行われます。端的に言えば、納品から保管、ピッキング、検品、封入など配送業務の全てを代行、管理してもらえるサービスということです。
しかし、配送に関して、西濃運輸が直接日本郵便に依頼するわけではなく、下記のような流れで依頼されます。
- 西濃運輸
- トータルメディアシステム(PDM株式会社の代理店)
- PDM株式会社(ゆうメールの大口特割の代理をする会社)
- 日本郵便(ここから発送が開始)
このように複数の会社を経由するため、「配達物の紛失」が発生したり、「余計な日数」「経費」がかかってしまうようなので注意が必要です。
追跡番号や配達希望日時について
カンガルーPostalメール便に追跡番号はありません。これは日本郵便に直接依頼したゆうメールの場合も同じです。配達が完了した際には、打ち合わせ時に希望しておけば配達完了の旨が伝えられるようです。ただし、住所不明、転居先不明分に関しては返品されます。
そして、他のメール便サービス同様、配達日時の指定は不可能です。これは西濃運輸が決められる問題ではなく、また複数の機関を通しているためです。さらに、西濃運輸のカンガルーPostalメール便のページ上では、配送に3~5日(流通加工が伴う場合は日数が変動)と記述がありますが、実際にはさらに日数がかかります。なぜなら、配送を依頼したあと、上述した複数の機関を通し、日本郵便に行きつき、最終的に日本郵便が配送を行うためです。そして、日本郵便は日・祝の配送は行いませんので、日本郵便の配送期間だけでも1週間程度かかる場合もあります。
これらのことを考慮すると、「配送依頼」~「完了」までの期間は2~3週間程度と考えておいたほうが良いでしょう。
カンガルーPostalメール便は以上のような特徴のあるサービスとなっています。最後に、ここまで述べた特徴に関して図や表にしてまとめておきますので、参考にしてください。
規格規定と料金
- 長辺36cm以内
- 短辺25cm以内
- 厚さ3.0cm以内
- 重量が3kg以内
※A4サイズの雑誌が3冊程度は楽に入るサイズです
料金
法人、内容物、重量、個数、加工作業によって変動
※「ゆうメール特約運賃」で割引
Postalメール便で入れられるもの、入れられないもの
入れられるもの
- カタログ、パンフレット、書籍、雑誌などの印刷媒体
- 見本品、サンプル、付録など
- CDやDVDなどの電磁記録媒体
入れられないもの
- 賞状、請求書、納品書などの信書類
ゆうメールで入れられるもの、入れられないもの
基本的に送付物として入れられるもの
- 書籍、雑誌、カタログ、会報、各種マニュアル類
- CDやDVDなどの電磁的記録媒体
- コイル状の金具でとじたカレンダーなど
- 冊子を筒状にして梱包しても送付可能
同梱できるもの
- 付録
(付録は内容物よりも軽いものである必要があり、同封する際は、内容物のタイトルと「付録」と記載する必要があります。) - 注文用の払い込み用紙、返信に必要な事項を記載した用紙
(申し込み用紙やアンケート用紙などに当たります。) - 返信用はがきや封筒
- 注文を促すための商品見本
(「見本」「サンプル」「試供品」のうちのいずれかの文字を記載したものに限ります。) - 上記のほかに注文または返信を促すためのもの、その他これに類するもの
(割引券、クーポン券、記念品贈呈券、駐車券、昼食券、申し込み用紙への記入のためのボールペンなどがこれに当たります。)
入れられないもの
- 信書
※内容物に関する簡単な挨拶状、請求書の無封の添え状などは送れます。 - 印刷を利用していないもの(手書きの紙など)
※航空制限に引っかかるものは、航空以外の輸送手段がとられます。
補足:危険物(毒物や引火性、揮発性のあるものなど)や明らかにDMとしておかしいものは入れられません。
配達方法・その他
事柄 | 詳細 |
配達方法 | ポスト投函(ポストに入らない場合は直接受け渡し) |
追跡番号 | 無 |
配達指定日時 | 日・祝配達不可 時間指定不可(日数は2~3週間を目途に) |
受領書 | 無 |
送り状 | 集荷時に必要(自社で扱う送り状のラベルでも問題なし) |
個人事業主 | 必要なし(西濃運輸が代行するため) |
補足情報
- 配送だけを行うための業者ではない
- 納品、保管、集荷、検品、封入など配送業務の全てを管理・代行
- トータルメディアシステムとPDM株式会社が仲介
おわりに
以上、西濃運輸のカンガルーPostalメール便の特徴について解説してきました。
Postalメール便はA4サイズ程度のDMを作成したのち、その後の配送に関するすべての業務を管理代行してもらう場合におすすめです。しかし、仲介会社が多いため日数がかかるといったデメリットもありますのでご注意ください。
また、別記事で日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便の記事、それらのメリット・デメリット比較の記事も用意しております。企業や店舗によって、送付するDMの種類や、大きさ、重さ、量が違いますので、カンガルーPostalメール便以外の記事もよくお読みになってベストな配送業者を探してください。
⇒ヤマト運輸のクロネコDM便(旧メール便)の規格や料金などの特徴を徹底解説! ※2024年1月末でサービス終了
⇒佐川急便の飛脚メール便の規格や料金などの特徴を徹底解説!
⇒日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便・西濃運輸のDM配送の特徴を徹底比較!
教えて!DM先生 編集部
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