タウンメール(配達地域指定郵便物)とは?タウンプラスとの違いや料金を解説

2024.11.18 2018.09.18ダイレクトメール
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DM(ダイレクトメール)は基本的に住所や氏名などの個人情報がわかっている人に届けるものですが、実は宛名がなくてもターゲットとなる人々へDMを届ける方法があります。それが日本郵便のタウンメール・タウンプラスやヤマト運輸のクロネコエリア便といった地域指定配達便です。ここでは、それぞれの配達方法の特徴や料金などついてご紹介します。

※掲載情報は2024年10月1日時点での情報です。最新情報については、各社の公式サイトをご確認ください。

タウンメール(配達地域指定郵便物)とは?

タウンメールとは日本郵便のサービスで、あらかじめ指定した地域に郵便配達員がDMを配達するものです。
一般的なポスティングでは、配達を担当するのはアルバイトスタッフの場合が多く、配布物がきちんと配布されているか心配という声をたまに耳にしますが、タウンメールは郵便を常に配達している配達員が届けるので、配達率が非常に高いと安心されています。加えて最近のマンションはセキュリティーが厳しいところや、ポスティングそのものが禁止のところも増えています。そのようなマンションであっても、タウンメールであれば配達できるという点は大きなメリットです。
また定型ハガキや定型封書などを郵便で届けるのに比べ、1通あたりの料金が割安になります。
※12月15日〜翌年の1月14日までの期間は取り扱いができませんのでご注意ください。ただし、日本郵便発行の年賀はがきでの年賀タウンメールのみ配達可能です。
また「地域指定配達」とは、指定された地域の全戸にDMなどを届けるサービスのことで個人情報の把握は必要ありません。新聞の折込広告とは違い、新聞を購読していない層にも届けられます。

ポスティングとの違い

ここで、「え、それってポスティングと何が違うの?」という疑問が湧いてくるかもしれません。
ポスティングとの違いは、日本郵便の配達員やヤマト運輸のスタッフが直接ポストに届けるという点です。
そうすることによって、通常のポスティングでは入れないセキュリティーの厳しいマンションなどにも、確実にDMを届けることができます。
また、配達エリアをかなり細かく指定できるので、PRしたい商品やサービスにマッチした層に届けられます。

タウンメールの利用条件

タウンメールを利用するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
まず、タウンメールは定形・定形外の手紙郵便物のみ配達可能です。配達対象となるのはあくまで特定の地域に住む全戸であり、個別の住所指定や特定の個人宛にDMを送ることはできません。さらに、タウンメールは一部の地域を指定して配達するため、配達エリアの選定が重要です。地域の特性やターゲットに応じたエリアを選定し、効率的にPRを行うことが求められます。

タウンメールの料金

タウンメールの料金は、送付するDMの重量によって異なりますが、通常の郵便よりも割安な料金で利用できる点が大きな特徴です。
25gまでが74円、50gまでが87円、100gまでが105円となっています。この料金体系により、送付物の重さによって適切な料金が決まります。郵便物の量が事前に分かっていれば、ある程度の料金を算出できるため、心配な方は一度算出されてみても良いかもしれません。

タウンメールとタウンプラスの違い

タウンプラスもタウンメールと同じく日本郵便のサービスで、あらかじめ指定した地域に郵便配達員がDMを配達するものです。
サービス内容もタウンメールとほぼ同じですが、送達日数に違いがあります。タウンメールが、通常の郵便物の配達日数(約2日)に3日程度加算されるのに対し、タウンプラスでは7日程度加算されます。また、タウンメールは差出数に決まりはありませんが、タウンプラスは差出数を500通以上まとめる必要があります。
そのかわり1通あたりの料金はタウンメールよりも割安になります。つまりタウンメールは、ある程度まとまった量のDMを日数に猶予をもたせて発送したい場合に有効な手段だといえます。
※12月15日〜翌年の1月14日までの期間は取り扱いができませんのでご注意ください。

料金についても差があり、タウンプラスは1通あたりの料金がタウンメールよりも割安です。たとえば、タウンメールは1通あたり74円から105円の範囲ですが、タウンプラスは発送する通数によってさらにコスト削減が可能です。大量にDMを送る際には、タウンプラスを利用することでコストパフォーマンスが向上し、長期的なマーケティング戦略にも役立つことでしょう。

タウンメールのメリット

地域指定配達便には大きく分けて3つのメリットがあるといえます。

顧客リストがなくてもDMを届けられる

個人情報保護法が施行されて以来、住所や氏名などの個人情報を相手の許可なく入手したり、同意なくDMを発送したりすることが難しくなりました。これにより、とくに新規客をDMで獲得することは非常に困難を極めております。地域指定配達便なら、個人の住所ではなく指定した地域のすべてに配達できるので、顧客リストは必要ありません。新規客の獲得はもちろん、新しくオープンしたお店など顧客情報がゼロの状態でもDMを届けられます。

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配達地域を細かくセグメントできる

地域を指定してDMを届けられるので、地域に密着した商品やサービスのPRが可能です。
たとえばコンビニなどの新規オープンであれば、店から徒歩5分圏内の地域を選定してDMを配布するなど、細かくセグメントすることができます。また、同じ町でも販促重点地域とそうでない地域を区別できるため、販促効果があまり期待できないと予想される地域への販促を縮小でき、コスト削減につながります。

ユーザー属性でも細かくセグメントできる

居住地域によって学生が多い、高齢者が多い、ファミリー層が多いといった特徴があるものです。
地域指定配達便なら、町丁目まで細かく指定できるので、それぞれのエリアのユーザー属性に合わせたマーケティング展開が可能になります。
タウンメールとタウンプラスは、国勢調査の結果から作成されたGISマップ(地理情報システム)、クロネコエリア便は自社のデータベースを利用して、性別、年齢階層、家族構成、年収などで細かくセグメントすることができます。たとえば車の販売店であれば、ファミリーカーと高級車のDMを、それぞれのユーザー属性にマッチしたエリアに届けることができるのです。

配達精度が高い

タウンメールは日本郵便の配達員が直接DMを届けるため、配達精度が非常に高いです。
一般的なポスティングに比べると、アルバイトスタッフによる誤配や未配達のリスクが低く、配達の信頼性も高まります。セキュリティが厳しいマンションや住宅にも郵便として配達できるため、ターゲット層に漏れなく届けることができるでしょう。これにより確実な販促効果が期待でき、企業の信頼度も向上します。

料金が比較的安い

タウンメールは通常の郵便物に比べて1通あたりの料金が割安で、74円から105円に抑えられます。
とくに大量のDMを配布する場合はコストパフォーマンスが高く、差出数に応じた割引制度もあります。これにより、企業は予算内で効果的なプロモーションを行うことができるため、地域密着型のマーケティングにも活用しやすいサービスだと言えるでしょう。

タウンメールを利用する場合の注意点

現地の郵便局に郵便物を持ち込む必要があるため、少々手間がかかる点には注意しましょう。
郵便局での手続きや配達エリアの確認を行う必要があり、これがとくに初めて利用する場合には少し面倒に感じるかもしれません。また配達物のサイズや表記に応じた規定もあるため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。これらの手続きをスムーズに行うためには、計画的な準備が求められます。

タウンメールの利用手順

タウンメールの利用手順をご紹介します。

1.配達地域を絞り込む

配達地域を絞り込むためには、マーケティングの目的や商品の特性を考慮します。
具体的には、ターゲット層が集中している地域や、最近オープンした店舗周辺などを選定することが重要です。この情報を基に郵便局での手続きがスムーズに進むため、事前の調査と計画が欠かせません。

2.DMを作成する

次に、DMの作成に取り掛かります。
デザインやメッセージが魅力的でなければ、ターゲットの関心を引くことはできません。商品やサービスの特徴を明確に伝え、視覚的にも訴求力のある印刷物を準備することが重要です。また、配達先の特性に合った内容にすることで、効果的なアプローチが実現します。

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3.配達郵便局に持ち込む

DMが完成したら、配達郵便局に持ち込みます。
この際、必要な手続きや書類を確認し、郵便局員に配達内容を伝えることが大切です。持ち込む際には、DMの数やサイズによって、適切な対応を受けられるよう事前に計画を立てておくとスムーズです。

4.郵便局員が配達する

郵便局に持ち込んだDMは、郵便局員によって指定した地域へ配達されます。
通常の郵便物と同様に配達されるため、配達精度が高く、安心して利用できます。配達後は、ターゲット層からの反応を観察し、次回のマーケティング戦略に役立てることも大切です。効果的なフィードバックを得るために、結果を分析する習慣を持ちましょう。

クロネコエリア便とは?

クロネコエリア便はYDM(ヤマトグループとドイツの物流会社であるDHLが融合した企業)のサービスで、あらかじめ指定された地域にYDMのパートナー企業の配達スタッフがDMを届けます。
日本郵便のサービスとの一番の違いは、エリア区分の細かさです。市区単位での配達の「シティダイアログ」、町丁区単位の「エリアダイアログ」、マンション単位の「マンションダイアログ」、世帯単位の「ピンポイントダイアログ」の4通りから選べます。

タウンメール 重量25gまで…74円
重量50gまで…87円
重量100gまで…105円
タウンプラス 36円〜68円
配達個数や形状、差出条件によって異なります。
クロネコエリア便 サイズ、重量、厚さ、エリアなどによって異なるので、直接問い合わせてください。

シティダイアログ

ターゲットを絞り込まず、幅広い層にアプローチしたい場合に。また、テレビやラジオなどのマスメディアとクロスメディアプロモーションを行いたい場合にもおすすめです。

エリアダイアログ

YDMのデータベースを基に、条件に合った世帯が多く分布するエリアを町丁目単位で抽出します。

マンションダイアログ

関東・関西・中部エリア約46,000棟(約3,150,000戸)の分譲マンションのデータベースを基に、価格帯や間取りなどから、条件に合ったターゲットが居住すると推測されるマンションを抽出します。

ピンポイントダイアログ

全人口の7割を網羅する個人データベースから、年齢や職業などの条件に合った世帯を抽出します。
DMにはクロネコエリア便のマークが印刷され、フリーダイヤルも記載されているので配達に関する要望などはYDMが一括で収集します。万一苦情などが寄せられた場合でも一旦YDMを通すため、そのたびに対応する手間を省くことができます。

おわりに

顧客データを入手しなくてもDMを届けることができる、地域指定配達便についてご紹介しました。
このサービスはとくに新規顧客の獲得に有効であり、マーケティング戦略の一環としても非常に価値があります。
個人情報の取り扱いについて厳しくなっている今、宛名がなくても届けられる地域指定配達便は、ますますニーズが高まっていきそうです。
料金面ではポスティングに比べて割高になりますが、配達精度やターゲットの選定が可能であることを考慮すれば、十分にその価値を発揮するでしょう。
確実に届けたい場合、ターゲットをより細分化して届けたい場合などに役立ちます。DMの発送方法のひとつとして検討の余地はありそうです。

タグ : 発送
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教えて!DM先生 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引14,400社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。