サンプリングの効果は?手法やメリット・デメリットを徹底解説!

2024.05.23 2022.09.20事例・効果測定
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メディアの多様化やスマートフォンの普及によって、商品の情報を伝えることは簡単になりましたが、実際に興味を持たせ、商品を手にとってもらうまでに誘導するのは至難の業です。

そこで、顧客へ効果的に商品の魅力を伝えるためのマーケティング手法が「サンプリング」です。
ここでは、サンプリングのメリットや手法をご紹介します。

実施を検討されている方は、自社の商品や顧客層の特徴に合わせて、どのサンプリング手法が適しているかを考えてみてください。

サンプリングとは?

サンプリングとは、顧客や顧客になり得るターゲットに試供品を配布して使ってもらい、購買意識を高める手法です。

実際に試供品を配布して使い勝手を体感してもらうことで、その商品の良さを理解してもらうことができます。
適切にターゲットを定め、効率的に配布を行うことで、効果的に商品の魅力をアピールできます。
サンプリングといえば街頭や店頭での配布がよく見られる手法ですが、それ以外にも配布方法や配布シーンによってさまざまな手法があります。

サンプリングの主な手法

サンプリングには、配布方法や配布シーンによっていくつかの方法があります。代表的な手法を順にご紹介しますので、参考にしてください。

ルートサンプリング

ルートサンプリングとは、店舗や施設、会員などのルートを使って配布する手法です。
ルートはさまざまで、顧客の自宅へのサンプリングや、百貨店などの商業施設、会社や学校などのルートもあります。
どのルートを使うかによって、エリアや属性などのセグメントがある程度可能というメリットがあります。
最適なターゲットにサンプリングできるので、費用対効果が高くなります。

イベントサンプリング

街頭や施設内でイベントを行い、その場で無料サンプリングを行う手法です。
商品や企業のイメージ・認知度アップも見込めます。
多くの来場者と接点を持てるので、一度に広く商品の訴求をできるというメリットがあります。
イベントに来場してサンプルを手にするのは、その商品に興味を持つ層である可能性が高いです。

有力な見込み客を捕まえられるという点も、イベントサンプリングの特徴です。
ユニークなイベントであれば、口コミ効果やSNSでの拡散も期待できます。
その一方で、イベント開催や出展に費用がかかることも理解しておきましょう。

街頭サンプリング

駅の出入口などで、商品サンプルをスタッフが直接手渡す方法です。
路上でサンプリングを行う場合は、警察署に道路使用許可を得る必要があります。

人が集まりやすい場所で行うことで、多数の人に商品を手渡すことができ、販促効果が期待できます。
人が直接手渡すので、配布に人件費はかかりますが、配布スタッフにターゲット層を伝えておき、ピンポイントに渡してもらうことも可能です。

SNSを使ったサンプリング

SNSをサンプリングに使うこともできます。
直接連絡先を知らなくても、ダイレクトメールを利用してサンプル引換券などを配布し、実店舗への来店を促します。
また、フォロワーを対象に「リツイート」や「シェア」を条件にしてサンプルを配布すれば、より多くの人に商品の情報を伝えることができます。
この場合、自分のフォロワーからの情報なので、店頭でサンプリングを行うよりもポジティブな印象を与えることもできます。

DMによるサンプリング

企業が発送するDMにサンプル品を同封する方法です。
あるいは、DMに引換券や応募券を付けて、店頭で商品と引き換えるという方法もあります。
すでにDMを送るルートを確保できている場合は、サンプル品を同封するだけで良いので手軽に行うことができます。
新商品の告知のために、既存顧客へのDMを効果的に使ってサンプリングを行えば、新商品の購入や他の商品のリピート購入を喚起できる可能性があります。

注意点としては、2018年4月より、ヤマト運輸の『クロネコDM便』では、サンプル品・試供品・ノベルティの発送ができなくなり、 現在は日本郵便の『ゆうメール』を使う必要があります。また、ゆうメールを利用してサンプリングを発送するにはいくつか注意点がありますので、 詳しくは下記の記事をご覧ください。
≫ゆうメールとは?料金やサイズ、配達日数、普通郵便との違いを解説

⚠ ご存知ですか?
クロネコDM便は2024年1月末で廃止され、2024年2月以降は郵便局の「ゆうメール」を活用した新サービス「クロネコゆうメール」になります。クロネコゆうメールについては別記事で取り上げておりますので、是非ご参照ください。
≫クロネコゆうメールとは?料金やサイズ・ゆうメールとの違いを徹底解説

同梱・同封によるサンプリング

商品を発送する際に、サンプル品を同梱する手法です。
通信販売を行っている場合に使いやすい方法です。
関連の商品を購入した人のもとに届けることができるので、開封される可能性が高く、その商品の購入やリピート購入につながることが期待できます。

単にサンプルを配布するだけでなく、「今回ご購入いただいた方だけに特別に無料プレゼント」など訴求方法に工夫をこらすことで、特別感を与えることもできます。

サンプリングのメリットとデメリット

サンプリングのメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。

メリット

サンプリングを行う最大のメリットは、「見込み客に直接商品を訴求できる」という点です。
商品を実際に購入する前に「お試しで使ってみたい」「少し使ってみて良ければ買いたい」と思っている人は多いです。
見込み客が「購入」という次の行動に移るための後押しができます。

引換券やクーポン券を配布して、店頭でサンプル品と引き換えるという方法を取る場合、サンプル品をきっかけに来店が促され、集客アップも期待できます。
実際に店舗内を見てもらえるので、サンプルの配布だけでなくその場で買い物をしてもらえるかもしれません。
キャンペーンやセールと組み合わせれば、相乗効果が期待できます。

また、サンプル商品を配布するのと引き換えに、顧客情報を手に入れることもできます。
例えば、アンケート記入後にサンプルを渡す流れにすれば、商品に興味を持つ層に継続してアプローチも可能になります。
引換券やクーポンを持ってきてもらう形式にすれば、配布エリアと照らし合わせて地域情報の分析もできます。

サンプリングをきっかけにして、さらなるマーケティングを考えることにもつながります。

デメリット

サンプリングのデメリットは、ターゲティングによってコストや効果が左右される点、適する商材が限られる点が挙げられます。

街頭や店頭で商品サンプルを配布する形式の場合、セグメントを正しく行わなければ配布コストだけがかかります。
その商品の見込み客にふさわしい人を見極めて渡さなければ、サンプル品すら使ってもらえず、効果が期待できないからです。
また、人の手で配布するのであれば、人件費がかかることも想定しておきましょう。

実際に商品を配布するので、サンプリングを行う商材は小分けにできる化粧品や日用品、飲料、食品が中心となります。
サンプリングの効果を高めるためには、事前のセグメントと配布エリア・配布数のプランニングにしっかり時間を割く必要があります。

おわりに

サンプリングは、実際の商品を宣材としながら、効果的にその魅力を伝えることができるマーケティング手法です。
使える商材は限られますが、売り出したい商品がサンプリング可能なものであれば、あまりコストをかけずに始めることができます。
より多くの顧客に自社の商品を試してもらい、購入につなげるために、サンプリングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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教えて!DM先生 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引14,400社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。