ロイヤルカスタマーとは?重要性や育成戦略をご紹介!

2025.02.20 2024.01.31マーケティング
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ロイヤルカスタマーとは?
多くの企業が新規顧客の獲得に苦戦を強いられる中、「ロイヤルカスタマー」の存在が重要視されています。こちらの記事では、ロイヤルカスタマーがなぜ企業に重要な存在なのかということや、育成方法について紹介していきます。

ロイヤルカスタマー(ロイヤル顧客)とは?

ロイヤルカスタマーとは、売上への貢献度が高く、企業やブランド、商品、サービスへの愛着や信頼が強い顧客のことを言います。
愛着や信頼があるからこそ、一度きりではなく継続的に購入・利用し、簡単には競合他社に流れないといった特徴があります。
長期間にわたり企業に収益をもたらす貴重な存在ですので、業績を伸ばすにはロイヤルカスタマーを育てることが非常に重要です。

優良顧客との違い

優良顧客とは、商品やサービスの購入・利用頻度が高い顧客や、売上への貢献度の高い顧客のことを言います。
売上への貢献が高いという点ではロイヤルカスタマーと似ていますが、優良顧客は「安かったから」「広告が目に入ったから」など何かのきっかけで他社製品を選ぶ可能性があり、企業やブランド、商品、サービスに対して愛着があるとは限らないという点でロイヤルカスタマーとは異なります
「リピーター」とも混同されるケースがありますが、優良顧客と同様の理由で異なります。

ロイヤルカスタマーが注目されている背景

なぜロイヤルカスタマーが注目されるようになったのでしょうか?

少子高齢化・人口減少

現在日本では、少子高齢化や人口減少が社会問題となっており、市場の縮小も加速しています。
狭い市場の中で似たような商品やサービスが溢れ、他社との差別化を図ることが難しく、多くの企業が新規顧客の獲得に苦戦を強いられている状況です。
今後も中長期的に新規顧客が減少していくことを考えると、既存顧客をロイヤルカスタマーへ育成させ、利益の最大化を狙う必要が出てきました。
積極的かつ継続的に購入してくれるロイヤルカスタマーは、企業の優位性を確立するために必要な存在となっているのです。

顧客中心主義の浸透

顧客中心主義とは、顧客を第一に考え、要望やニーズを汲み価値を提供することです。
デジタル化が進む現代において、顧客の選択肢は増え、付加価値の提供が求められるようになりました。
多くの企業が厳しい競争にさらされる状況で、長期的な利益を生み出すために顧客中心主義の考え方が重要となっているのです。
顧客の要望や悩み・ニーズに寄り添い、顧客を中心に据えたビジネスを展開することで顧客離れを防ぎ、結果ロイヤルカスタマーを育成することにも繋がっていきます。

ロイヤルカスタマーを育成するメリット

ロイヤルカスタマーを増やすことで、企業にとって具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

作成者:ytemha34/stock.adobe.com

LTV向上に繋がる

ロイヤルカスタマーは、企業や商品への愛着から競合他社に乗り換える可能性が低く、長期的に商品の購入を繰り返す傾向が高いため、LTVの向上が期待できます。
LTV(Life Time Value)とは、日本語で「顧客生涯価値」と訳され、顧客が商品やサービスを使用し始めてから終了するまでに、企業にどれほどの利益をもたらすかを示す指標のことを言います。
売上の安定性を高めるためには、ロイヤルカスタマーは重要な存在なのです。

新規顧客獲得に繋がる

ロイヤルカスタマーは商品・サービスに好感をもっているため、知人や家族に紹介したり、口コミやSNSでポジティブな情報を発信し、新たな顧客を呼び込んでくれる存在です。
個人の情報発信力が高まる現代において、実際に商品を使用するユーザーの情報には信頼性があり、一方的な宣伝よりも説得力があります。
高額な広告コストをかけずとも大きな宣伝効果が期待できるため、ロイヤルカスタマーを多く育てることで、低コストで新規の顧客を獲得することが可能です。

商品・サービスの質向上につながる

ロイヤルカスタマーは、建設的なフィードバックを提供してくれることがあり、またアンケート調査等に積極的に回答する傾向があるため意見も集めやすい特徴があります。
ポジティブな意見だけでなく、改善点など企業側も想定していなかった視点での指摘をもたらす可能性も高く、愛着を持って使用するからこその意見は非常に貴重なものとなります。
寄せられた意見を分析し活用することで、商品やサービスの質向上に繋がります。

ブランドイメージの向上が期待できる

ロイヤルカスタマーはその企業やブランドの“ファン”であり、高い信頼を置いている人々を指す言葉です。
良い企業やプロダクトは誰かに紹介したいと考え、口コミを広める人が多いため、ブランドの評判や認知度の向上に貢献します。企業の信頼性やブランドイメージが向上することで、新たな顧客の獲得にもつながります。

ロイヤルカスタマーの調査方法

次に、多くの企業が実践しているロイヤルカスタマーの調査方法をご紹介します。

LTVを調査する

LTV(ライフタイムバリュー)は、顧客が企業と取引を行う期間中(生涯)にどれだけ利益をもたらすかを示す指標です。
LTVが高い顧客はロイヤルカスタマーになりやすいため、企業はロイヤルカスタマーを増やすことで安定した売上を得られます。特に大切にすべき顧客を把握し、その顧客に対する施策を強化するためにLTVの調査は必須といえます。

RFM分析を行う

RFM(Recency, Frequency, Monetary)は顧客の購入履歴をもとに、最近の購入頻度、購入の回数、購入金額を分析する手法です。
どの顧客がロイヤルカスタマーに近いのかを明確にできるため、ターゲットを絞った施策が可能となります。ロイヤルカスタマーに近いユーザーにアプローチをかけることで、より多くのロイヤルカスタマーに育成することが目的です。

アンケートを実施してNPSを確認する

NPS(ネットプロモータースコア)は、顧客がどれほど企業やブランドを他者に推薦する意向があるかを測る指標です。
アンケートを通じて顧客の状況やNPSを確認することで、定量的に評価を把握することができます。NPSは「推奨者の割合 – 批判者の割合」で算出できる指標であり、下記のように点数別で評価が分かれます。

■ 0〜6点:批判者
■ 7〜8点:中立者
■ 9〜10点:推奨者

点数が高いほど顧客ロイヤリティも高い状態を指しており、継続して利用してもらえる状態だといえます。

ロイヤルカスタマーを育成するためのステップ

ここからは、ロイヤルカスタマーを育成するための戦略を紹介していきます。

作成者:Freedomz/stock.adobe.com

1.顧客を理解する

ロイヤルカスタマーを育成するためには、まず現状の顧客に関する理解を深めましょう。
顧客のニーズや期待、購入履歴などを詳細に分析し、その情報を基にした戦略を立てます。
これらについては購入履歴やアンケート、インタビューなどを通じて具体的な情報を収集することが重要です。ロイヤルカスタマーに共通する特徴やほかの顧客の状況を比較することで、何が不足しているのかに気付くこともあるでしょう。その違いに気付くことで、ロイヤルカスタマーに育成するために必要な要素も理解できます。

2.ロイヤルカスタマーの基準を設定する

次にターゲットとなるロイヤルカスタマーの基準を明確にしましょう。
購入頻度、購入額、リピート率…など、重視するポイントは企業によって異なりますので、どのような顧客を特に大事にしたいかを考え設定していきます。自社でのロイヤルカスタマーの定義が決定したら、その情報に合わせ顧客をセグメントすることで、優先的にアプローチすべきターゲットが見えてきます。

3.施策を検討する

続いて、ロイヤルカスタマーを育成するための具体的な施策を検討します。
特別な割引やイベント招待、VIPプログラムなど、顧客に対して特別感や満足感を与える施策を実施します。
ロイヤルカスタマーを育成するためには接触機会を増やすだけでは不十分であり、ダイレクトメール(以下、DM)などを通じて特別感を演出しましょう。例えば、誕生日割引や会員限定のセールなど、「自分だけが受けられる特典」と感じてもらうことが、ロイヤルカスタマーを育成するうえで重要です。
一方、顧客に”しつこい”と思われてしまっては逆効果ですので、無意味に接点を増やそうとしすぎないよう注意しましょう。

また、カスタマージャーニーマップの作成も含めて、顧客の意見を反映させることも重要です。
カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品やサービスの購入に至るまでの一連のプロセスを言語化することです。適切なタイミング且つ適切な方法で顧客と接点を設けるヒントとなりますので、活用してみてはいかがでしょうか。顧客の声を積極的に取り入れ、ブランドやサービスの向上につなげることが、さらに信頼を築くためのステップとなります。

接触機会を増やすならDM送付がおすすめ

ロイヤルカスタマーを育成するためには、顧客との接点を増やすことが重要です。
その中でも、ダイレクトメール(以下:DM)はターゲット顧客に直接アプローチ可能で、過去の購買履歴や取引情報から個別の内容でコミュニケーションを取ることもできる為、おすすめです。
DMは、オンラインでの接触に比べて物理的な郵便物は視覚的に印象に残りやすく、感情に訴えられる特徴を持ちます。特別なオファーやイベント情報をDMで送ることにより、顧客の関心を引き、ロイヤルカスタマーとして育成することができます。一方、DMは印刷や郵送費用といったコストが発生するため、できる限り費用を抑えたいと考えられることでしょう。

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4.成果確認と分析を行う

最後に、施策を実施した後はやりっぱなしにせずに、その成果を確認して必ず分析を行いましょう。
顧客のロイヤリティに変化があったかどうかについて、売上やNPSスコアの変化などを定期的にチェックします。一定期間に変化が見られた場合、良し悪しに関わらず原因を検討・突き止めることで、次回以降の施策に活かせます。
いわゆる「PDCAサイクル」の実行であり、良いところは残して悪いところを改善し続けることで、成果の最大化を目指します。継続してPDCAサイクルを回し続けることによって、ほかの施策にも活かせるだけではなく、自社にノウハウが蓄積されます。

育成に役立つマーケティング手法

最後に、ロイヤルカスタマー育成に活用できるマーケティング手法を紹介します。

CRM

CRM(Customer Relationship Management)とは、日本語では「顧客関係管理」などと呼ばれ、顧客情報を管理しながら、顧客の信頼感を生み出すマーケティング手法です。
年齢・性別・職業・居住地など様々な顧客情報を分析・分類し、属性に応じて最適なタイミングでコミュニケーションをはかることで、顧客との関係性を築いていくことが可能です。
顧客とコンタクトを取る代表的な方法としては、DMやメルマガなどが挙げられます。

CEM

CEM(Customer Experience Management)とは、日本語では「顧客経験価値管理」と呼ばれ、顧客との接触機会を通じ、サプライズ体験や心に残る体験を提供することでロイヤリティを高めていく手法です。
思いがけない体験を顧客へ提供することで、まだ顕在化していなかった顧客のニーズを引き出すことができ、愛着や信頼を高めることに繋がります。

OneToOneマーケティング

OneToOneマーケティングとは、誰に対しても画一的なマーケティングを行うのではなく、購入履歴やニーズに合わせ顧客ひとりひとりにカスタマイズしたマーケティングを行う手法です。
Cookie機能の閲覧情報などを活用し、前回顧客が閲覧した商品の情報を表示させたり、クーポンの内容を変えるなど、個別にアプローチを行うことで顧客満足度を高めることが可能です。

アンバサダーマーケティング

アンバサダーマーケティングとは、顧客に商品やサービスをPRしてもらう手法です。
利用した感想や紹介をSNSなどで発信してもらうことで、新規顧客獲得に繋がります。
実際の利用者の声は一方的な宣伝よりも説得力があり、効果が期待できるでしょう。

MA

MA(Marketing Automation)とは、マーケティング活動を自動化・効率化するツールおよびプラットフォームのことを指します。
MAを活用することで、顧客のアクションに合わせて自動でメールを送信したり、顧客分析を行うなど、長期的に良好な関係を構築することが可能です。

おわりに

企業の優位性を確立するために重要な「ロイヤルカスタマー」。
ただし、顧客から愛着・信頼を得ることは容易ではありませんので、長期的且つ継続的な戦略が必要です。

本記事では、その戦略の一つとしてDMをおすすめしました。
印刷~発送はセルマーケに依頼すれば、DMにかかる作業の手間削減・コスト削減に繋がります。
担当営業やカスタマーサポートスタッフが手厚くフォローいたしますので、
ロイヤルカスタマーへのアプローチにお悩みの方、お気軽にご相談ください。

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三輪姫乃

三輪姫乃

ダイレクトメール発送代行専門会社・上場企業 【ディーエムソリューションズ株式会社】 ◆DM発送営業→新卒教育担当→教えてDM先生編集等のオウンドメディア運営や事業部の営業推進に関わる業務を担当。マーケティング検定/ウェブ解析士の資格を保有。