営業の生産性を下げる課題10選|すぐに実践できる改善策を解説

2025.11.26マーケティング
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営業の生産性を下げる課題10選

営業部門において、思うような成果が上がらず頭を抱えているマネージャー層は少なくありません。
多くの企業が直面するのは、リソース不足や業務の属人化といった構造的な問題です。
本記事では、営業組織の生産性を阻害する代表的な課題10選と、それぞれの具体的な改善策を徹底解説します。現状を打破し、組織全体の売上最大化を目指すための一助となれば幸いです。

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営業部門の課題は速やかな解決が必要

営業部門の課題は速やかな解決が必要
企業の売上を直接的に左右する営業部門において、課題の放置は経営リスクに直結します。
わずかな業務の無駄や連携ミスであっても、それが常態化すれば組織全体の生産性は低下します。

課題解決を先送りにすることへの最大の懸念は、「機会損失の拡大」「顧客信頼の失墜」です。
市場の変化が激しい現代において、営業活動の遅れや質の低下は、競合他社への顧客流出を招きかねません。また、既存顧客へのフォローがおろそかになれば、長期的な関係構築も困難になります。

さらに、現場の負担を放置し続けることは、優秀な人材の離職リスクを高める要因となります。
「営業リソースが足りない」「ノンコア業務に追われている」という状況が続けば、メンバーの疲弊感は増すばかりです。組織の持続的な成長と安定した収益基盤を確保するためにも、営業課題の早期発見と根本的な解決策の実行が求められます。

営業部門でよく見られる課題

多くの企業で共通する営業部門の課題は、組織構造や業務プロセスに起因するものがほとんどです。
まずは自社の状況と照らし合わせ、どのような課題がるのかを把握することが解決への第一歩となります。
以下に、代表的な10の課題と主な要因、対策方法をまとめました。

課題 主な要因・背景 解決策
営業活動の属人化 ナレッジ共有の仕組み不足、個人の感覚に依存 プロセスの可視化、SFAによる履歴共有
担当者ごとの成果差 スキル標準化の遅れ、モチベーション格差 ハイパフォーマー分析、プロセス指標の導入
人材育成のリソース不足 マネージャーのプレイング化、教育体制の未整備 教育の自動化(動画・eラーニング)、指導ポイントの明確化
コア業務時間の不足 事務作業や移動時間への圧迫、非効率な業務フロー ノンコア業務のアウトソース、ITツールによる効率化
進捗確認の不徹底 プロセスのブラックボックス化、報告ルールの形骸化 報告の簡素化、ダッシュボードでのリアルタイム可視化
新規開拓の停滞 アプローチ手法のマンネリ化、リスト精度の低下 ターゲティング精度の向上、インバウンド施策との併用
既存顧客フォロー不足 新規偏重の評価制度、接触頻度の低下 カスタマーサクセスの設置、定期的な情報発信
働き方の未整備 テレワーク環境の不備、柔軟性のない勤務体系 オンライン商談の活用、モバイルアクセス環境の整備
顧客管理の不全 データの散在、CRM入力負荷による形骸化 入力項目の最小化、名刺管理ツールとの連携
他部門との連携不足 情報共有の断絶、手配業務の煩雑さ 役割分担の明確化、連携システムや発送代行の活用

営業活動が属人化している

これは最もよくあることなのですが「あの案件の詳細は〇〇さんしか知らない」といった状況は、営業組織において最も避けるべきリスクの一つです。
トップセールスの個人スキルに依存し、顧客情報や成功ノウハウが個人の頭の中にしか存在しない状態では、組織としての底上げが期待できません。

対策

まずは営業プロセスを可視化し、暗黙知となっているノウハウを形式知へと変換する必要があります。
成功事例の共有会を定期的に実施したり、SFA(営業支援システム)を活用してアプローチ履歴をチーム全体で閲覧できる状態にしたりしましょう。
誰が担当しても一定の品質で対応できる標準化を進めることが重要です。

営業担当者ごとの成果の差が大きい

個々の能力に差があるのは自然なことですが、その乖離が大きすぎる場合は組織的な問題といえます。
成果が出ないメンバーが「自分には無理だ」と自信を喪失すれば、モチベーションの低下を招き、チーム全体の士気にも悪影響を及ぼしかねません。

対策

ハイパフォーマーとローパフォーマーの行動特性を比較分析し、そのギャップを埋めるための指導を行うことが効果的です。
単に結果だけを評価するのではなく、アポイント数や提案数といったプロセス指標(KPI)を細かく設定し、小さな成功体験を積ませる工夫も求められます。
また、評価制度を見直し、適切なフィードバックを行う文化を醸成しましょう。

人材育成のリソースがない

多くのマネージャーが自分の案件を多数抱えており、部下の育成に十分な時間を割けていないのが実情です。
若手社員に「自分は必要とされていない」と感じさせてしまうと、早期離職につながるリスクもあります。

対策

育成業務の一部を標準化し、効率化を図ることが解決への近道です。
例えば、商談のロールプレイング動画をマニュアル化したり、eラーニングを活用して基礎知識の習得を自動化したりする方法があります。また、同行営業の際には明確な指導ポイントを事前に共有し、限られた時間で最大の教育効果が得られるよう意識してください。

コア業務に時間を割けていない

コア業務に時間を割けていない

本来、営業担当者が注力すべきは「商談」や「顧客との関係構築」といったコア業務です。
しかし、見積書の作成や日報入力、メール返信などのノンコア業務に追われ、顧客と向き合う時間が削がれてしまっては本末転倒でしょう。

対策

業務の棚卸しを行い、営業担当者がやる必要のない業務を切り分けることが不可欠です。
インサイドセールスの導入によるアポイント獲得の分業化や、事務作業のアウトソーシング活用などを検討してください。また、生成AIを活用してメール文面や日報作成を効率化するなど、ITツールによる工数削減も有効な手段です。

営業活動の進捗確認ができていない

各メンバーが今どのような動きをしているのか、案件がどのフェーズで止まっているのかを管理職が把握できていないケースが見受けられます。プロセスがブラックボックス化すると、失注の兆候を見逃し、適切なタイミングでのフォローができなくなります。

対策

日々の活動報告を簡素化しつつ、リアルタイムで状況を把握できる仕組みを整えましょう。
SFAやCRM(顧客関係管理)ツールを活用し、ダッシュボードでチーム全体の進捗を可視化するのが一般的です。定期的なミーティングでは単なる報告会にするのではなく、停滞している案件の打開策を議論する場へと変えていく意識が必要です。

新規顧客の開拓がうまくいっていない

テレアポや飛び込み、一斉メール配信など、従来の施策を繰り返していても成果が出にくくなっています。
リストの枯渇や、ターゲット企業のニーズと合致しないアプローチを続けていることが、疲弊感を生む原因となっているのです。

対策

ターゲット企業の選定(ターゲティング)精度を高めることが先決です。
自社の強みが活きる業界や企業規模を分析し、質の高いリストを作成しましょう。
また、ウェビナー開催やホワイトペーパー配布によるリード獲得、DM(ダイレクトメール)の送付など、複数のチャネルを組み合わせたアプローチへ転換することも検討してください。

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既存顧客のフォローができていない

新規獲得にリソースを集中しすぎるあまり、契約後の顧客フォローがおろそかになり、結果として解約率(チャーンレート)が上昇してしまうケースです。
早期解約率の増加は、LTV(顧客生涯価値)の最大化を阻害する大きな要因となります。

対策

カスタマーサクセス部門を立ち上げる、あるいは既存顧客向けの定期的なフォロー体制を構築することが求められます。
契約更新のタイミングだけでなく、活用状況に応じた提案を行うことでアップセルやクロスセルにつなげることが可能です。定期的なメルマガ配信やニュースレターの送付など、低コストで接点を持ち続ける工夫も効果的でしょう。

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働き方の整備ができていない

顧客訪問を前提とした従来の営業スタイルに固執し、テレワークや直行・直帰が認められていない環境では、移動時間のロスが発生します。
柔軟な働き方ができないことは、社員のエンゲージメント低下や採用難にもつながる重要な経営課題です。

対策

オンライン商談ツールの導入や、モバイル端末からの社内システムアクセス環境を整備し、「どこでも営業できる」体制を整えましょう。
対面が必要な場面とオンラインで完結できる場面を明確に区分し、ハイブリッドな営業スタイルを確立することが生産性向上の鍵となります。クラウド型の勤怠管理システムを導入し、労務管理の透明性を確保することも重要です

顧客管理ができていない

CRMツールを導入していても、現場が入力負担を感じてデータが更新されず、結局Excelや名刺ファイルで個別管理しているケースも多くあります。顧客特有の事情や過去の経緯が蓄積されていない場合は、担当変更のたびにトラブルが発生する原因となります。

対策

入力項目を必要最小限に絞り込み、現場の負担を減らす運用ルールへの見直しが必要です。
名刺管理ツールとCRMツールを連携させ、スキャンするだけで基本情報が登録されるような自動化の仕組みを取り入れるのも良いでしょう。

他部門との連携が取れていない

マーケティング部門や事務担当との連携がスムーズにいかず、機会損失を生んでいるケースも散見されます。
特に、DMなどの物理的な施策を行う際、手配の煩雑さがボトルネックとなりがちです。

例えば、「見込み客にDMを送りたい」と営業部門が考えても、宛先リストの抽出、印刷の手配、封入作業などを誰が担当するのか曖昧になりがちです。
結果として営業担当者が本来の業務時間を削って宛名ラベルを貼ったり、手配ミスで発送が遅れたりして、タイムリーなアプローチができなくなるのです。

対策

部門間の役割分担を明確にすると同時に、連携コストを下げるためのシステム導入やアウトソーシングが有効です。DM発送においては、リストデータをアップロードするだけで印刷から発送までを一元管理できるWebサービスなどを活用しましょう。
営業担当者は「誰に送るか」の戦略立案に集中し、手配の実務は専門システムや外部パートナーに任せることで、部門を超えたスムーズな連携と成果の最大化が可能になります。

DM・手紙による営業まわりの活動はセルマーケにお任せ!

多くの企業が営業活動に関する何らかの課題を抱えており、売上を最大化するためのネックとなっています。
DMや手紙による営業施策をご検討の場合は、DMの印刷~発送がWEB上から注文完結できる「セルマーケ」をご活用ください。
そしてセルマーケでは、「hubstep」というシステムでハウスリストの保管から、発送・その後の未着などの記録までを一貫して管理・サポートし、効率的で成果につながる運用を実現します。
未着となった送付先への未着理由や発送履歴を適切に管理できるため、煩雑な更新作業が不要となり、営業担当者は戦略的な施策立案に注力できます。

また、受け取った相手の心に残る手書きの手紙を送付できるウルトラ手書きレターなど、DM施策の効果を最大化するサービスを豊富にご用意しております。
既存顧客のフォローや新規開拓などにお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。

おわりに

営業部門が抱える課題は多岐にわたりますが、一つひとつ紐解けば解決への道筋は必ず見えてきます。
重要なのは、個人の努力に頼るのではなく、適切なツールやアウトソーシングを活用し、仕組化によって解決することです。
本記事でご紹介した対策をヒントに、営業組織の生産性を改善し、より強いチームへと進化させましょう。

 

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小山咲

小山咲

ダイレクトメール発送代行専門会社・上場企業 【ディーエムソリューションズ株式会社】 ◆ダイレクトメール事業 営業部 ◆DM発送営業→新卒教育担当→教えてDM先生編集等のオウンドメディア運営や事業部の営業推進に関わる業務を担当。