ハガキ(官製、往復、圧着など)の種類とビジネスでの効果的な使い方

2024.10.10 2023.01.11ダイレクトメール
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ハガキはダイレクトメール(以下:DM)にもお礼状にも年賀状にも使える、とても便利なツール。とはいえ、官製ハガキ以外にも大判、往復、圧着…とたくさんの種類があって、どれを使えばよいか迷ってしまうこともありますよね。サイズや重さの規格を知らないと、返送されたり、必要以上に郵送料金がかかってしまったりすることもあります。

というわけで、この記事では、とくにビジネスで使う機会の多いハガキの種類や特徴、活用法についてまとめました。これさえあれば、デザイン制作や印刷、発送のやりとりもスムーズになること間違いなし。ぜひ、どんどん活用してください。

※記事中の郵便料金および規格等は、2023年1月6日時点のものです。

官製ハガキと私製ハガキについて

ハガキには、大きく分けて官製ハガキと私製ハガキの2種類あります。ともに差し出しにあたっていくつかの規定があります。

官製ハガキ(郵政ハガキ)とは

日本郵政が発行しているハガキのことです。ちなみに現在も官製ハガキという呼び名が一般的ですが、2003年4月1日に郵政事業が郵政省から郵政公社に移行したタイミングで、正式名称は「郵政ハガキ」に改称しています。

私製ハガキとは

こちらは反対に、民間企業の制作によるハガキのことです。雑貨屋さんや文具店で売っているポストカード、観光地のお土産として販売されている絵葉書などが含まれます。官製はがきにくらべ、デザインや紙質の種類が豊富です。

官製ハガキと私製ハガキの規格サイズ

官製はがきと私製はがきのサイズ

それぞれの規格サイズは、下記になります。

官製ハガキ 短辺 100mm × 長辺 148mm
私製ハガキ 短辺 90~107mm × 長辺 140~154mm

私製ハガキの場合、このサイズを超えると第一種郵便物扱いになり、封書と同じ郵便料金になってしまうので注意が必要です。

重量の規定は、ともに2~6gです。

料額印面の有無

官製はがきと私製はがきの違い

郵送する際、私製ハガキには切手を貼る必要がありますが、官製ハガキには料金支払い済みを示す料額印面がプリントされているので不要です。

また、ともに「郵便はがき」または「Post Card」の表記が義務付けられており、ない場合は封書と同じ第一郵便物の郵便料金が必要になります。

通常ハガキ、往復ハガキ、大判ハガキ、圧着ハガキについて

続いて、定型郵便物として郵送できるハガキの規格や特徴、ビジネスでの用途について説明します。

通常ハガキ

官製ハガキと私製ハガキをあわせて、通常ハガキと呼びます。サイズは小さいですが、ビジネスでのお礼状や案内状、アパレルショップや美容院、ネイルサロンのサンキューDMなどなど、さまざまな用途で使われています。

ところで、官製ハガキにはいくつか種類があるのをご存知でしょうか。実は料額印面のデザインは「ヤマユリ」「ヤマザクラ」「胡蝶蘭」の3種類あり、それぞれ次のような特長があります。用途にあわせて使い分けてください。

ヤマユリ 通常タイプ
ヤマザクラ インクジェット紙のため、フルカラーの鮮やかな印刷が可能
胡蝶蘭 喪中欠礼はがきと、その返信の寒中見舞いに使用可能

往復ハガキ

往復ハガキの例1

往復ハガキの例2

往信用と返信用が一緒になったハガキです。式典やイベントの出欠ハガキ、通信販売や資料請求、アンケート用のDMに多く使われています。

往復ハガキの規格は次の通りです。

サイズ 長辺 180~214mm × 短辺 140~154mm
重量 4.0~12g

サイズ・重量ともに、通常ハガキの2枚分と覚えておくとよいでしょう。他にも差し出しにあたっての注意事項がいくつかあります。

  • 往信面(部)の上部か左側中央部に「往信」、返信面(部)の上部か左側中央部に「返信」と記載する
  • 返信面は「料金受取人払郵便」にするか、切手を貼る(郵便局での承認と番号受け取りが必要)
  • 短辺をそろえ、折り目が右側、かつ往信面が外側になるように折り、ポストへ投函するか郵便局の窓口に差し出す

大判ハガキ(定形郵便物)

その名の通り、通常ハガキよりも大きなハガキです。メリットはインパクトと存在感。とくに飲食店や食品、不動産など、ビジュアルで訴求しやすい商品のDMに最適です。ビジネス系セミナーの案内DMにもよく使われています。

規格は次の通りです。

サイズ 短辺 120mm × 長辺 235mmまで
重量 50gまで

郵便料金は、50gまでは110円になります。

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圧着ハガキ

特殊な糊(のり)やフィルムを塗布し、熱と圧力を加えて面同士を接着させたハガキです。

封書よりも低コストで情報を隠して郵送できるので、請求書など秘匿性の高いお知らせに向いています。また、圧着面を増やすことで情報量も増やせるため、商品・サービスについて詳しく伝えたいDMにも適しています。

多くのDMでは、開封率を向上させるため、次のようなはがしやすい加工を施しています。

圧着ハガキ

続いて圧着加工の種類と特長について紹介します。

先糊(さきのり)圧着

あらかじめ糊が塗布された専用紙に印字や印刷をし、圧着加工するタイプです。

特徴は以下になります。

  • 接着力が強く、秘匿性の高い通知(請求書、カードの利用書)向き
  • 接着面の光沢がなく、写真を多用したDMには不向き
  • 低コストで大量印刷向き

後糊(あとのり)圧着

普通紙に印刷や印字をした後に糊を塗布し、圧着加工するタイプです。

特徴は以下になります。

  • 接着面の光沢はないが、先糊よりは印刷の自由度が高くフルカラー向き
  • 専用設備が必要なため、大量印刷の場合はコストに注意が必要

フィルム(PP)圧着

普通紙に印字や印刷後、接着面に特殊なフィルムをはさんで圧着加工するタイプです。

特徴は以下になります。

  • 光沢があり、フルカラーの写真やイラストを多用するDMに最適
  • 接着力が弱く、個人情報を含む秘匿性の高い通知には向いていない
  • コストがかかるため、中小ロットの特定顧客へのDM向き

UVニス圧着

普通紙に印字や印刷後、接着面にUVニスを塗布して圧着加工するタイプです。

特徴は以下になります。

  • 光沢があり、フルカラーの写真やイラストを多用するDM向き
  • 接着力が弱く、個人情報を含む秘匿性の高い通知には向いていない
  • 低コストで大量印刷向き

ふち糊圧着

ふち糊圧着

接着面のふちだけに糊を塗布し、圧着加工するタイプです。

特徴は以下になります。

  • 接着面のコーティングが不要なため、紙の質感や印刷の色味が活かせる
  • 接着面にも注文やアンケートの書き込みが可能
  • 他の圧着加工よりも低コスト、短納期

圧着ハガキの形状の種類

ひと言で圧着ハガキといっても、その種類は豊富。一般に多く使われているのが、シンプルなV型(二つ折り)とZ型タイプです。

V型の圧着ハガキ

Z型の圧着ハガキ

化粧品やサプリメント通販DMでよく活用されているのが、往復タイプの圧着ハガキです。

往復L型の圧着ハガキ

その他のハガキについて

最後に、日常的に使うことはないものの、知っておくとお得なハガキの種類と活用法を紹介します。

年賀ハガキ(お年玉付郵便ハガキ)

おなじみの年賀状用ハガキですが、実は年賀DMで使うと効果的なのをご存じでしょうか。

メリットは次の2つ。

  • 他の年賀状と一緒に届くので、開封率(閲読率)がほぼ100%
  • くじ引きがついているので抽選日まで捨てられない

ただし、売り要素の強いDMはNGです。新年早々に売り込まれるなんて誰だってイヤなもの。それよりも、手書きの新年の挨拶やスタッフの顔写真を載せるなど、顧客との関係性を深めることを目的とした内容をオススメします。

おわりに

仕事とプライベートを問わず、いまでは多くの方がメールやSNSでのやりとりがほとんどかと思います。もちろん私もそうです。

でも、たとえ同じ内容のメッセージでも、ハガキのように「モノ」として届くと、やっぱり「重み」が違う気がしませんか?

「ここぞ!」というときや大切なお客様へのメッセージは、ぜひハガキで伝えたい。そんなことを思いながら書いた記事でした。あなたにも同じように感じてもらえるとうれしいです。

タグ : デザイン
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教えて!DM先生 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引14,400社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。