地域指定配達ができるタウンメール・タウンプラス・クロネコエリア便とは?

2024.03.06 2018.09.18ダイレクトメール
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DMは基本的に住所や氏名などの個人情報がわかっている人に届けるものですが、実は宛名がなくてもターゲットとなる人々へDMを届ける方法があります。

それが日本郵便のタウンメール・タウンプラスやヤマト運輸のクロネコエリア便といった地域指定配達便です。

ここでは、それぞれの配達方法の特徴や料金などついてご紹介します。

※掲載情報は2018年9月18日時点での情報です。最新情報については、各社の公式サイトをご確認ください。

タウンメール・タウンプラスやクロネコエリア便などの地域指定配達ってなに?

地域指定配達とは、指定された地域の全戸にDMなどを届けるサービスのことで個人情報の把握は必要ありません。新聞の折込広告とは違い、新聞を購読していない層にも届けられます。

「え、それってポスティングと何が違うの?」という疑問が湧いてくるかもしれません。

ポスティングとの違いは、日本郵便の配達員やヤマト運輸のスタッフが直接ポストに届けるという点です。そうすることによって、通常のポスティングでは入れないセキュリティーの厳しいマンションなどにも、確実にDMを届けることができます。

また、配達エリアをかなり細かく指定できるので、PRしたい商品やサービスにマッチした層に届けられます。

3つのメリットとは?

地域指定配達便には大きく分けて3つのメリットがあるといえます。

顧客リストがなくてもDMを届けられる

個人情報保護法が施行されて以来、住所や氏名などの個人情報を相手の許可なく入手したり、同意なくDMを発送したりすることが難しくなりました。これにより、特に新規客をDMで獲得することは非常に困難を極めております。

地域指定配達便なら、個人の住所ではなく指定した地域のすべてに配達できるので、顧客リストは必要ありません。新規客の獲得はもちろん、新しくオープンしたお店など顧客情報がゼロの状態でもDMを届けられます。

配達地域を細かくセグメントできる

地域を指定してDMを届けられるので、地域に密着した商品やサービスのPRが可能です。

たとえばコンビニなどの新規オープンであれば、店から徒歩5分圏内の地域を選定してDMを配布するなど、細かくセグメントすることができます。

また、同じ町でも販促重点地域とそうでない地域を区別できるため、販促効果があまり期待できないと予想される地域への販促を縮小でき、コスト削減につながります。

ユーザー属性でも細かくセグメントできる

居住地域によって学生が多い、高齢者が多い、ファミリー層が多いといった特徴があるものです。地域指定配達便なら、町丁目まで細かく指定できるので、それぞれのエリアのユーザー属性に合わせたマーケティング展開が可能になります。

タウンメールとタウンプラスは、国勢調査の結果から作成されたGISマップ(地理情報システム)、クロネコエリア便は自社のデータベースを利用して、性別、年齢階層、家族構成、年収などで細かくセグメントすることができます。

たとえば車の販売店であれば、ファミリーカーと高級車のDMを、それぞれのユーザー属性にマッチしたエリアに届けることができるのです。

タウンメールとは?

タウンメールとは日本郵便のサービスで、あらかじめ指定した地域に郵便配達員がDMを配達するものです。

一般的なポスティングでは、配達を担当するのはアルバイトスタッフの場合が多く、配布物がきちんと配布されているか心配という声をたまに耳にしますが、タウンメールは郵便を常に配達している配達員が届けるので、配達率が非常に高いと安心されております。

また、最近のマンションはセキュリティーが厳しいところや、ポスティングそのものが禁止のところも増えています。

そのようなマンションであっても、タウンメールであれば配達できるという点は大きなメリットです。また定型ハガキや定型封書などを郵便で届けるのに比べ、1通あたりの料金が割安になります。

※12月15日〜翌年の1月14日までの期間は取り扱いができませんのでご注意ください。ただし、日本郵便発行の年賀はがきでの年賀タウンメールのみ配達可能です。

タウンプラスとは?

タウンプラスもタウンメールと同じく日本郵便のサービスで、あらかじめ指定した地域に郵便配達員がDMを配達するものです。

サービス内容もタウンメールとほぼ同じですが、配達日数に違いがあります。タウンメールが、通常の郵便物の配達日数(約2日)に3日程度加算されるのに対し、タウンプラスでは7日程度加算されます。

また、タウンメールは差出数に決まりはありませんが、タウンプラスは差出数を500通以上まとめる必要があります。そのかわり1通あたりの料金はタウンメールよりも割安になります。つまりタウンメールは、ある程度まとまった量のDMを日数に猶予をもたせて発送したい場合に有効な手段だといえます。

※12月15日〜翌年の1月14日までの期間は取り扱いができませんのでご注意ください。

クロネコエリア便とは?

クロネコエリア便はYDM(ヤマトグループとドイツの物流会社であるDHLが融合した企業)のサービスで、あらかじめ指定された地域にYDMのパートナー企業の配達スタッフがDMを届けます。

日本郵便のサービスとの一番の違いは、エリア区分の細かさです。市区単位での配達の「シティダイアログ」、町丁区単位の「エリアダイアログ」、マンション単位の「マンションダイアログ」、世帯単位の「ピンポイントダイアログ」の4通りから選べます。

シティダイアログ

ターゲットを絞り込まず、幅広い層にアプローチしたい場合に。また、テレビやラジオなどのマスメディアとクロスメディアプロモーションを行いたい場合にもおすすめです。

エリアダイアログ

YDMのデータベースを基に、条件に合った世帯が多く分布するエリアを町丁目単位で抽出します。

マンションダイアログ

首都圏の約25,000棟(約1,500,000戸)の分譲マンションのデータベースを基に、価格帯や間取りなどから、条件に合ったターゲットが居住すると推測されるマンションを抽出します。

ピンポイントダイアログ

全人口の7割を網羅する個人データベースから、年齢や職業などの条件に合った世帯を抽出します。

DMにはクロネコエリア便のマークが印刷され、フリーダイヤルも記載されているので配達に関する要望などはYDMが一括で収集します。万一苦情などが寄せられた場合でも一旦YDMを通すため、そのたびに対応する手間を省くことができます。

3つの料金比較表(1通あたり)

タウンメール 重量25gまで…29円
重量50gまで…42円
重量100gまで…56円
タウンプラス 25円〜53円
配達個数や形状、差出条件によって異なります。
クロネコエリア便 サイズ、重量、厚さ、エリアなどによって異なるので、直接問い合わせてください。

おわりに

顧客データを入手しなくてもDMを届けることができる、地域指定配達便についてご紹介しました。

個人情報の取り扱いについて厳しくなっている今、宛名がなくても届けられる地域指定配達便は、ますますニーズが高まっていきそうです。

料金面ではポスティングに比べて割高になりますが、確実に届けたい場合、ターゲットをより細分化して届けたい場合などに役立ちます。DMの発送方法のひとつとして検討の余地はありそうです。

タグ : 発送
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教えて!DM先生 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引14,400社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。