【こんなDMが効果的でした!】アパレル業界編
2024.06.06 2024.01.26事例・効果測定現在のアパレル業界では、ファッション通販サイトへの出店や自社ECサイトの運営が当たり前になっておりますが、コロナが5類に移行してから徐々に人の流れが活発になり、改めて店舗集客に力を入れていく必要が出てきました。そんな中、店舗への集客方法として改めて注目されているのがダイレクトメールです。
また、アパレルブランドとしてのコンセプトやターゲットが異なる企業3社のご担当者様にも、DM施策の成功事例を伺いましたのでこの場でご紹介します。なかなか貴重なデータを教えていただくことができましたので、是非ご参考くださいませ。
目次
効果が出づらいDMになってしまう原因
カタログやセール案内、クーポンなどをDMとして送ることは、顧客との接点を持つうえでの重要な施策の1つであり、すでに多くのアパレル企業が実施しています。
その為、DMを受け取る多くの方は”DM慣れ”をしてしまい、デザインで差別化されていないDM、発送時期や訴求内容に工夫がされていないDMは、その他数多くのDMの中に埋もれてしまうのです。
それでは、成功事例を紹介する前に、効果が出づらいDM事例を紹介します。
失敗したDM施策
案内内容 | 夏のセール案内&10%クーポンDM |
DMの種類 | ポストカード |
ターゲット | 会員顧客全員(約1万名) |
DMの目的 | セール期間中の店舗来店促進 |
このような感じでDMを送っていませんか?
この施策だと、先に述べたように顧客の”DM慣れ”によって、よくても一般的なDMの反応率しか得ることができないでしょう。では、なぜ反応が出づらいのでしょうか?
※既存顧客向けの一般的なDM反応率:5~10%
出典:DMの反応率はどのくらい?測定方法や反応率を上げる方法を解説!
DM施策が失敗した原因
上記のDM施策が失敗した原因は3点考えられます。
①顧客属性を分類していない。 ②全会員に同じタイミングで同じ内容のDMを発送している。 ③DMのクリエイティブが工夫されていない。 |
これらを意識してDM施策を行わないと、顧客のニーズにマッチしたDMではなくなってしまう上に、顧客のもとに届く他のDMに埋もれてしまい、読んですらもらえないDMになってしまう可能性があります。
この考え方がDM施策成功のカギ!
上記「DM施策が失敗した原因3点」をもとに、具体的にどのような意識をすればいいのかを解説します。
≪①顧客属性を分類していない≫
会員顧客の中でもさらに属性を分類する必要があります。
・リピート顧客(毎シーズン・毎セールに来店、購入される顧客)
・新規顧客(1回のみ来店、購入した顧客)
・休眠顧客(過去何度か来店したが、1年以上来店が途絶えている顧客)
また、会員であれば過去の購入履歴をもとに「どういうジャンルの洋服が好みなのか」「どのタイミングで来店することが多いのか」といったところまで属性を細分化することが可能です。
この様に顧客属性を細分化することで、それぞれのニーズや訴求ポイントが明確になり、反響が得やすいDMを作成することができます。
≪②全会員に同じタイミングで同じ内容のDMを発送している≫
①で細分化した顧客属性ごとに発送タイミングや訴求内容、DMのデザインを変えてみることも大切です。
例えば、過去の購入履歴をもとに「新作リリースのタイミングによくアウターを購入される顧客」に対して、先程の【夏のセール案内&10%クーポンDM】を送ってもその顧客のニーズに合っておらず反響は出づらいでしょう。また、反響が出ないどころか、リピート顧客の客単価を落としてしまうだけのDMになってしまう可能性もあります。
リピート顧客には新作案内DM、休眠顧客にはセール案内、また新規顧客には来店されてからすぐに「サンキューDM」を送るなど、顧客が手に取ってもらいやすいタイミングで、興味を持ってもらえそうな内容を訴求することが大切です。
≪③DMのクリエイティブが工夫されていない≫
ポストカードタイプのDMは一番安価に発送することができますが、掲載できる情報量は少ない為商品写真なども小さくなってしまい、最大限魅力が伝わらない可能性があります。
また、安価で発送ができるがゆえに多くの企業がポストカードDMを発送しているので、受け取る顧客にとっては代わり映えがせず、それこそ”DM慣れ”してしまい、見てすらもらえないDMになり得ます。
サイズを大きくしたり、比較的開封率が高い”圧着系”のDMを採用してみるのもいいかもしれません。
「珍しいかたちのDM」「つい見たくなってしまうDM」「捨てるのがもったいないDM」
こういった点を意識してDMを作るだけでも反響率や認知は変わってきます。
実際にお客様から聞いた!DM施策成功例
DM施策が成功しているアパレル企業は先ほどの3点を必ず意識している傾向にあります。
アパレル企業3社に聞いた、DM施策成功事例を紹介します!
▼インタビュー対象
事例1:全国100店舗以上を展開するメンズ向けカジュアルブランドの店舗マネージャーHさん
事例2:レディース向けアパレルセレクトショップを展開しているマーケティング担当Oさん
事例3:複数ブランドを扱う若者向けアパレルブランドのプレス担当Yさん
【事例1】”特別感”を演出するパーソナライズ誕生日DM
企業詳細 | 全国100店舗以上を展開、幅広い年齢層の男性に人気のブランド |
今までのDM ⇩ 改善後のDM 改善後の結果 |
年4回開催のセール案内DMに加え、会員の誕生月に誕生日DMを一斉配布 ⇩ 顧客の購入履歴をもとに、会員別に掲載内容を変えたパーソナライズDMの発送 休眠顧客の来店率と、顧客満足度アップ |
これまで実施をしていたDM施策では、来店される顧客が固定化したり、休眠顧客の反応率の悪さを課題として抱えていました。そこから顧客データベースで誕生日情報を収集し、誕生月に顧客に対してパーソナライズされたDMを送る施策を実施しました。単純に共通のお祝いメッセージを添えるだけではなく、名前や誕生日がパーソナライズされたメッセージをバリアブル(可変)印刷しました。
過去の購入履歴をもとに、顧客の趣味嗜好にあった商品や年齢に合った商品をバリアブル印刷することで、年に1回の誕生日に特別感を演出し、ニーズに合ったDMを発送したことで、休眠会員の来店率と会員アンケートでの満足度が実施前よりもアップしました。
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【事例2】”まるでラブレター”カムバックDM
企業詳細 | 全国約20店舗を展開、流行に敏感なF2層(35~49歳女性)に人気のセレクトショップ |
今までのDM ⇩ 改善後のDM 改善後の結果 |
人気アイテムの入荷やセールのタイミングで洋長3封筒DMを発送 ⇩ 短期間で複数回、手書きメッセージを添えた「カムバックDM」を発送 休眠顧客の来店率とリピート率アップ |
メインターゲットが家事や子育てなどで何かと忙しいF2層(35~49歳の女性)であることと、海外ブランドを扱うセレクトショップということもあり、商品単価が高いため、なかなかリピートにつながらず多くが休眠顧客化してしまうことを課題に抱えていました。
そこで、休眠顧客に対して定期的に『カムバックDM』の発送を実施しました。これまでは封書で発送していたDMを同じ長3サイズの大判はがきDMに仕様を変更し、「封筒を開封する」というほんの少しの手間を取り除きました。
これだけではなく、このカムバックDMで最も意識した点はほかに2つあります。
①店舗スタッフの手書きメッセージを添える
②セール期間にDMを3回発送する
単にバリアブル印刷をして顧客に対し特別感を演出するのもいいですが、店舗スタッフの手書きメッセージを添えることでより気持ちが伝わる最高のパーソナライズDMとなります。またさらに重要なのが、休眠顧客が再来店しやすいセール期間中にDMを3回発送することで、「タイミングキャッチ」と「心理的な好感度や関心の向上=ザイアンス効果(単純接触効果)」を狙いました。
※ザイアンス効果(単純接触効果)=特定の人・ものに繰り返し接触することで好感度や関心が高まる心理現象のこと。
手書きメッセージも1通あたり1分ほどの労力で書きあげられるくらいの文字量で、各店舗平均で200通ほどのカムバックDMを発送しましたが、実際に休眠顧客の再来店が促進され、ROI(投資利益率)がなんと約400%ほどのDM施策となりました!
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【事例3】”触り心地”でも差別化!厚盛ニス加工DM
企業詳細 | 全国100店舗以上を展開、複数のブランドを展開する若者向けアパレルブランド |
今までのDM ⇩ 改善後のDM 改善後の結果 |
新作リリースのタイミングでカタログDMを発送 ⇩ 「厚盛ニス加工」を施したDMを発送 ブランド・商品認知度アップ |
コロナ時期から自社ECサイトでの売り上げは好調であるものの、店舗への来店数が落ち込んでしまったことを課題として抱えていました。また、メインターゲットが流行に敏感な若者ということもあり、SNSを主な情報源としていることで、ECサイトに集客が偏ってしまったのかと思います。
そこで、いつも発送をしていたカタログDMをA4大判はがきDMに変更し、さらに表面に「厚盛ニス加工」を施して発送しました。厚盛ニス加工とは、単に表面に光沢感の出るニス加工を施すのではなく、文字や写真の一部分だけに分厚いニス加工を施すことによって、光沢感を出すだけではなく、凹凸が出て触感でも印象を残すことができる加工です。
さらに、デザイン性が増すので、【DM=チラシ】ではなく【DM=ポスター】のような役割を果たし、手元に残してもらいやすくなりました。厚盛ニス加工DMを実施して以降、「実物を見たい」という考えを持つ顧客が増え、店舗への来店数も増加しました。
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おわりに
今回は実際の成功事例を基にしたアパレル業界必見の効果的なDM作成方法をご紹介いたしました。
どの事例もほんの少し工夫をするだけの簡単な方法で、普段の店舗業務の合間でも実施できるのではないでしょうか。また、少し手間がかかる手書きメッセージを添えたDMも店舗スタッフだからこそできるとても有効的な手段です。
弊社ディーエムソリューションズ株式会社ではDMの印刷から発送までを簡単かつお安くネットでご注文いただける【セルマーケ】をはじめ、特殊加工を施したDMの注文もできる【DMWEB】というクラウド型発送代行システムを運営しているため、お忙しい店舗業務の合間でも簡単にDM発送のご注文をしていただくことが可能です。サービスサイトはこちらから≫
それだけではなく、担当営業やカスタマーサポートスタッフが手厚くフォローいたしますので、
別の効果的なDMの制作方法のご相談などもございましたら是非お気軽にお問い合わせくださいませ。
大倉諒平
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