DM施策にも!マーケティングに使える行動心理学17選

2024.03.05 2023.10.31マーケティング
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製品やサービスを販売する際、顧客や時代のニーズ・需要に沿って戦略を立てていくと思います。どの企業も戦略を考えるのに苦労しているのではないでしょうか。そういったお悩みの方は、行動心理学を学んでみてはいかがでしょう。顧客となる消費者の心の動きが分かれば、マーケティング戦略も立てやすくなります。

本記事では、マーケティングに使える心理学の法則を17個お教えします。DM施策での活用術も記載しますので、是非ご覧ください。

マーケティングと行動心理学

まず初めに、マーケティングと行動心理学の基本について以下に記載します。

マーケティングと行動心理学の関係性

マーケティングと行動心理学には、非常に強い関係性があります。
>💡行動心理学とは、人の行動メカニズムから読み取る心理学のことです。

商品を開発・販売するにあたって、ペルソナ像を設定すると思います。そのペルソナ像の行動メカニズム・心理傾向についても考えた上でマーケティング戦略を立てなければ、ビジネスにおいて成功させることは難しいですよね。マーケティングの効果を最大限に発揮させるには、行動心理学を学んで理解し、活用することが重要なのです。

行動心理学を理解しておくメリット

行動心理学を理解しておくメリットとして、具体的に以下があげられます。

  • お客様の本音を引き出せるようになり、売上アップが見込める
  • 新人育成がうまくできるようになる
  • 人間関係がうまくいくようになる

ビジネスシーンでも、「コミュニケーションがちゃんと取れるか」が大事です。行動心理学を理解すれば、相手の本音を引き出せるようになり、最も適した提案ができるようになります。

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行動心理学とDM活用事例

それでは、17個の行動心理学の法則とDMへの活用術をご紹介します。※50音順です。

アフォーダンス効果

過去の行動や思考などの経験が、その後の行動・思考に結びつけられる、無意識に判断する心理事象のこと。簡単に言うと、過去の体験から、初めて見たモノ・ことの使い方を無意識に想像・予測することです。

アフォーダンス効果を活用して、『圧着はがき』でDM発送を行うのはいかがでしょうか。「OPEN」といった文字情報も記載することで、無意識のうちに圧着を開いて、DMを見てくれます。

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アンカリング効果

最初に与えられた情報(数字や条件)を基準に、その後に提示された条件に対して意思決定が左右される心理現象のこと。

例えば、「通常価格1万円のところ、今だけセール価格で8,980円!」といった文章(オファー)を見たら、「お得だ!今買わなきゃ!」と思ってしまいませんか?アンカリング効果を狙ったDMは、どの業界でも活用できるかと思います。
>💡オファー:特典・プレゼントのこと

ウィンザー効果

当事者よりも、第三者が言った情報の方が信頼されやすい心理効果のこと。

化粧品や家電製品を購入する際、口コミサイトを見てから購入したことがある人は多いのではないでしょうか?第三者の方が、良い情報も悪い情報も公平な立場で率直に伝えてくれるような感じがしますよね。

DMにウィンザー効果を活用するなら、「お客様の声」を載せることをおすすめします!
権威のある専門家の声もおすすめです!取材できる機会があれば、その内容を載せるのもよいでしょう。(虚偽や捏造は絶対だめですよ!)

ヴェブレン効果

商品の価値・魅力が値段の高さによって増加する現象のこと。別名「顕示効果」とも言います。「高級ブランド品や贅沢品を購入し、周りに見せびらかしたい」という自己顕示欲を満たす消費行動のひとつです。

DMにウェブレン効果を活用するなら、以下2通りの方法がおすすめです。

①商品やサービスに誰もが欲しがる付加価値を付ける
>💡「人気商品」「限定商品」など、付加価値を高める言葉を使いましょう。
②DMを高級感のある色・用紙にする
>💡色や用紙によって、高級感や格安のイメージをつけることができます。

「色の意味・効果」と「用紙」については別記事にて解説していますので、是非ご参照ください。
▶▶カラーマーケティングとは?色のイメージと効果を徹底解説>>
▶▶用紙(紙質)で選ぶ!ダイレクトメールの印刷用紙の選ぶコツとは?>>

カクテルパーティー効果

騒がしい中でも、自分に関係あること・必要にしている情報は無意識に聞き取れる現象のこと。

DMにカクテルパーティー効果を活用するなら、「マネージャー職の方向け」や「戸建て購入を検討されている方」などの文章を入れて対象を限定することで、ターゲットが自分事と考えてくれるようになります。
>💡限定させすぎると「信書」になるので注意です。基本的に、信書は郵便でしか発送できません。

信書については、以下リンク先にて詳細説明しております。是非ご参照ください。
▶▶信書の発送(信書便)で注意したいポイントと発送方法を解説>>

カリギュラ効果

禁止・限定されればされるほど気になってしまい、逆に興味がわいてやりたくなる心理現象のこと。某お笑い芸人の「押すなよ!」もカリギュラ効果を活用しています。(ネタなので賛否両論ありますが・・・笑)

DMでカリギュラ効果を活用するなら、商品のキャッチコピーやあおり文に「【禁止】●●な人以外は絶対見ないでください!」や「【限定】競合他社(ライバル)には教えたくない●●をお教えします」などを入れてみてはいかがでしょうか。

ザイオンス効果

特定の人・ものに繰り返し接触することで好感度や関心が高まる心理現象のこと。別名「単純接触効果」とも言います。

DMにザイオンス効果を活用するなら、1回ではなく同じ宛先に何回かDMを発送すると、ザイオンス効果が発揮されます。また、DMだけでなくSNSなども使用し、接触する機会を増やすようにするとより効果的です。
>💡やりすぎは逆効果になるので、バランスが必要です。

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松竹梅の法則

人は、3段階の選択肢があった場合には無意識的に真ん中を選びやすい、という心理事象のこと。別名「ゴルディロックス効果」とも言います。

商品・サービスの中で、1番に売りたい商品を真ん中の価格帯(竹)に設定、その他に「高級な松」「安価な梅」を用意しておくと、「1番高い商品はきっといい内容だけど、値段が・・・」と考え、「安すぎても・・・」と考えられ、最終的に真ん中の価格帯が選ばれやすくなる、といった法則です。

DMでも同様に、3つの商品・サービスを並べて、視覚的に訴求するとよいでしょう。

初頭効果

初めに提示された情報が印象に残りやすい、ということ。⇔「親近効果」

DMの目立つところに、商品・サービスのメリットなどの情報を記載するとよいでしょう。よい印象を持ってもらえ、DMをしっかり読んでもらえる可能性が高まります。

反対に、親近効果とは、最後に提示された情報が印象や判断に強く影響する、ということです。
お客様の声をDMに載せる場合、ポジティブな評価は後半に持ってくると効果が発揮されます。ただ、全文を読んでもらえないといけないので、太字にしたり、マーカーで目立つようにするなどの工夫が必要です。

初頭効果・親近効果のどちらを利用するかは、「興味関心の高さ」によって変えましょう。新規営業でDMを送る場合は、初頭効果を活用したDMを、見込客に対してのDMを送る場合は親近効果を利用するとよいです。

スノップ効果

多くの人が持っているから買いたくない、となる心理現象のこと。⇔「バンドワゴン効果」

スノップ効果は、「希少性」「限定性」をアピールすることで購入を促進させます。
「地域」「期間」「個数」を限定し、人とは違うものを購入したい欲求を刺激すると良いでしょう。

>💡前述した「ウェブレン効果」と近しいですが、ウェブレン効果は「価値・値段」が、スノップ効果は「希少性」が魅力とされているので、若干異なっています。

ツァイガルニク効果

中途半端の情報は、続きや答えが気になってしまう心理現象のこと。

例えば、DMになぞ解きを載せ、隣に二次元バーコードを記載し、「気になる答えはこちら!」などのあおり文を記載してWebページに誘導させたり、『圧着はがき』の外面に情報を途中まで書き、続きは中面で・・・と、いった施策はいかがでしょうか。

完成・完結された物事に対して、人はそこまで関心を持ちません。未完成・未完結の方が、心地悪さを解決させたいという心理が働き、強く印象に残るのです。

ディドロ効果

あるブランドで商品を1つ購入したら、同じブランドで全て揃えたくなる心理現象のこと。

DMにディドロ効果を活用するなら、「購買データ」の活用がマストです。例えば、カーテンを購入した顧客に、同じラインのベットカバーやラグ・クッションをおすすめする・・・といったDM施策を立ててみてはいかがでしょうか。

作者:Miha Creative/stock.adobe.com

バーナム効果

誰にでも当てはまるようなことなのに、自分だけに当てはまるように感じてしまう心理現象のこと。占いなどの領域でよくみられる現象です。言い当てられた!と感じるので、相手を信頼したり、好意を持ったりします。

DMにバーナム効果を活用するなら、企業宛であれば人材や売上・経費削減、個人宛であれば、お肌や頭髪・ダイエットといった、悩みごとに寄り添った文章を入れるよいでしょう。

ハロー効果

ある対象を評価する際、特徴的な印象に引っ張られて全体の評価に影響を与える心理現象のこと。

ハロー効果を活用したDMとして、好感度の高いタレントの起用、権威性の高い教授の声、誰もが知っているショップでの売上実績などを載せる施策が多く見受けられます。

バンドワゴン効果

多くの人が購入しているから自分も買おう、となる心理現象のこと。⇔「スノップ効果」

バンドワゴンとは、パレードの先頭にいる車(バンドワゴン)のことです。バンドワゴンに、行列が続く様子から転じて名付けられました。行列の出来ているスイーツ屋さんがついつい気になってしまう・・・というのも、この効果のひとつです。

DMにバンドワゴン効果を活用するなら、「販売数●●億個突破!」や、「2人に1人が使っている」などをアピールするとよいでしょう。

フレーミング効果

同じ意味であっても、表現方法を変えるだけで印象が変わるという心理事象のこと。どこを焦点にフレームを置くか(物事のどの側面を切り取るか)によって印象が変わることから名が付けられました。

例えば、「月々300円お得!」と「年間3,600円お得!」。どちらも同じ割引額ですが、数字の大きい方がお得に感じられるのではないでしょうか。より好印象になるような”言い換え”がフレーミング効果のポイントです。

返報性の原理

相手から受けた好意に、お返ししたくなる心理現象のこと。

DMに返報性の原理を活用するなら、サンプル品やクーポンを同封するのが効果的です。これらをプレゼントとして受け取ってもらえるので、商品や企業に対して好意的になることが期待できます。相手が喜ぶ・安心するような手書きのメッセージも添えると効果を高められると言われています。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございます。心理学って色々あって楽しいですよね!
この記事を参考に、行動心理学を用いたDM施策を行っていただけると嬉しいです。

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竹内 祥子

竹内 祥子

ダイレクトメール発送代行専門会社・上場企業 【ディーエムソリューションズ株式会社】 ◆DM業界歴11年 ◆マーケティング担当