ダイレクトメールで効果を出すための文章の書き方のコツ7選

2023.01.24DMの企画・デザイン・印刷記事一覧
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文章はDMの反応(レスポンス)に大きく影響する重要な要素。でも、いざ書きはじめても、「うまく書けない…」「こんな文章で良いのかな?」と悩んで、手が止まってしまうことはありませんか?そこで、あまり経験のない方でも、成功するDMの文章が書けるコツを紹介します。

挨拶状やお手紙風DMの長めの文章はもちろん、ハガキDMなどのちょっとした文章にも活用できるので、ぜひ参考にしてみてください。

成功するDMの文章を書く7つのコツ

何のノウハウもないままDMの文章を書いても、なかなか成果は上がりません。毎日たくさんのDMや広告を目にするターゲットに、あなたのDMを読んでもらい、商品やサービスを欲しい!と思ってもらうためには、マーケティングやコピーライティングの経験と知識が必要です。

ここでは、私たちが長年の実績から導き出した基本的なコツを7つのポイントに絞って紹介します。

「一人」に向けて書く

あなたの商品・サービスを必要とする理想のお客様、たった一人に向けて書く。これがDMの文章でもっとも大切なことです。

通常、DMは何千、何万通と送るので、ついつい「全員に読んでほしい」と、「皆様」に対して文章を書いてしまいがちです。でも、それではメッセージがぼんやりとして、反対に誰も反応しなくなってしまいます。なぜなら、読み手は自分だけに向けられていると感じた情報に興味をもつからです。

「皆様」に向けて書かない

before お客様の皆様へ、会員各位
after △△を1年以上ご利用いただいているお客様へ
before 転居をお考え中の方へ
after 子育て世代で、転居をお考え中のパパ・ママへ

この理想的なお客様像のことを、マーケティングでは「ペルソナ」と呼びます。一人に向けた文章を書くコツは、このペルソナを一人の人物としてイメージできるほど詳しく設定し、目の前で話しかけるように書くことです。ペルソナに近い知人や友人の写真を机やパソコンに貼って書くのも良いでしょう。

ペルソナ設定の方法はこちらを参考にしてみてください。

 

読み手が興味あることを書く

冒頭に「あなたが伝えたいこと」ではなく、「読み手(お客様)が興味あること」を書くと、グッと興味を引いて、続きを読んでもらえる確率が高まります。

では、読み手が興味あることとは何でしょうか?それは「読み手自身」。つまり、「これは自分のことだ」と思うような文章が必要なのです。ポイントは読み手(あなた)を主語にすることです。

読み手を主語にする

before 弊社は△△を販売している会社です
after (あなた様は)△△でお悩みではありませんか?
before このサービスのスゴイところは△△です
after 貴社の△△を解決するサービスのご案内です

 

商品・サービスの「メリット」を書く

商品の案内で多いのが、「○○成分を△△mg配合」「新素材××使用」など、特徴だけをアピールした文章です。

でも、そうした情報は専門的すぎて、あまり読み手には響きません。それよりも知りたいのは、その商品やサービスを使うことで、「自分にどんな良いこと(変化)が起こるのか」「自分にどんなメリットがあるのか」ということです。

たとえば、「ポケットに1000曲」入る音楽プレーヤーや、「どれだけ動いてもずり上がってこない」ショーツも、容量や素材などの特徴以上に、商品が生む変化(メリット)を伝えることで大ヒットした商品です。

自社の商品を案内する際も、その特徴がお客様にどういう変化やメリットを提供するのかをアピールするように心がけましょう。

商品・サービスのメリットをアピールした例

before 徹底したマン・ツー・マンでの営業研修です
after この営業研修で受講者の売上が平均25%上がりました
before 35年の信頼と実績のある老人ホームです
after ご自宅にいるときと同じ生活が送れる老人ホームです

 

いきなり売り込まない

いきなり商品やサービスからはじめるのは、出会った瞬間から「買って!買って!」と売り込んでくる営業マンのようなもの。読み手をウンザリさせてしまいます。「△△(商品・サービス名)のご紹介」といった見出しも同様です。

では、どのタイミングで案内すれば良いのでしょうか。参考になるのが、マーケティングで「AIDA(アイーダ)の法則」と呼ばれる、消費者の購買心理モデルです。DMや広告の文章構成にもよく活用されています。

「AIDA(アイーダ)の法則」
Attention(注目) Interest(興味) Desire(欲求) Action(行動)

この中で商品・サービスを紹介するのに有効なのが、Desire(欲求)の部分。つまり、「これは自分に必要な情報だ」と注意・興味を喚起した後で、はじめて読み手は商品の話を聞いてくれるということです。

あなたも上記のコツを参考に、充分読み手を引きつけた後で商品を案内するよう心がけてください。

 

親しみのある文章で書く

礼儀をわきまえることは大切ですが、「突然のお手紙失礼いたします」といった型通りの表現や、「拝啓 時下ますます…」のような定型文はできれば避けたいもの。他のDMと同じ売り込みかと思われてしまいますし、一般消費者宛ての場合、ビジネスライクに映って警戒されてしまいます。

季節の挨拶を入れるなら、たとえば「春とはいえ朝夕はまだまだ冷え込みますが、お変わりございませんか?」など、少しくだけた調子で、読み手を気遣う表現が良いでしょう。

もうひとつ大切なのが、読み手が普段親しみのある言葉を使うことです。「一人」に向けて書く、とも関わりますが、たとえばシニア年代の主婦層をターゲットにした食品のDMに、カタカナ言葉を並べてしまうと、「私には関係ない」と思われかねません。

読み手に親しみのある言葉を使う

before リピート率90%の梅干しです
after 10人中、9人の方が思わずもう一度買ってしまった梅干しです

 

シンプルに書く

DMは、パッと見て3秒以内に書いている内容がわからなければ読んでもらえない、と言われています。専門用語や難しい言葉、一度読んだだけでは理解できない文章は避けましょう。読みづらい文章は、以下の例を参考に書き直してみてください。

一文を短くする

before 先日ご案内したイチゴですが、人気のため完売してしまいましたが、農家の方の厚意で、今回特別に提供していただきました
after 先日ご案内したイチゴは、人気のため完売してしまいました。しかし、農家の方の厚意で、今回特別に提供していただきました

助詞「の」の連続は避ける

before 今年の注目のデザイン
after 今年の注目デザイン

同じ言葉の繰り返しは、他の言葉に言い換える

before 私が保育士の仕事をはじめた時代は、まだまだ保育所も受け入れに余裕のあった時代でした
after 私が保育士の仕事をはじめた頃は、まだまだ保育所も受け入れに余裕のあった時代でした

 

具体的に書く

よくDMや広告で「前代未聞の」「史上最高の」といった大仰な表現を見かけますが、これも逆効果です。たとえ事実だとしても、誇大広告っぽくて、信じてもらえないからです。

また、「たくさんの」「多数の」など、人によって解釈が異なる表現も説得力に欠けます。DMの文章に必要なのは具体性。かわりに、「87%」や「312人が」など、細かい数字を使うほうが、目にも止まりやすく効果的です。

ぼんやりした表現は避け、リアルな数字を使う

before △△大学合格者数多数
after 109人の生徒が△△大学合格

とはいえ、数字を使ったら何でもOKという訳でもありません。たとえば「ビタミンCを2000mg配合」よりも、「レモン100個分のビタミンC」のほうが印象に残りますよね?大切なのは、読み手がイメージしやすいように具体的に書くことです。

擬音語や擬態語を使った五感に訴えるような表現も、臨場感があって効果的です。

擬音語や擬態語を使って五感に訴える

店内ではステーキの焼けるジュージューという音が聞こえ
ぷりっぷりの美肌

 

おわりに

以上、DMの文章の基本的な書き方のコツを紹介してきました。「これなら自分でも書けそうだ!」と感じていただけましたでしょうか?

とにかく大切なのは、理想のお客様一人に向けて、同じ目線、同じ気持ちに立って書くことです。なかなか大変なことですが、その気持ちは、きっと読み手(お客様)にも伝わるはずです。

タグ : デザイン
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教えて!DM先生 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引12,500社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。