【2024年2月より開始】クロネコゆうメールとは?日本郵便とヤマト運輸が協業に至った理由は?
2023.09.28サービス
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2023年6月、日本郵便とヤマト運輸から発表されたクロネコDM便廃止とクロネコゆうメール(仮)の誕生のニュースは、発送業界に大きな衝撃を与えました。
まだ、どのようなサービスになるのか正式に公表されてませんが、”発送のプロ”である教えてDM先生編集部が現状のサービスを基に推測しました。是非ご覧ください。
※記載されている情報は、ヤマト運輸からの正式な情報と教えてDM先生編集部の見解です。確定情報が発表され次第更新いたします。【最終更新日:2023年11月14日】
目次
日本郵便とヤマト運輸
日本国内の配送会社を代表する2社ですが、まずは現在までの両社の関係を説明します。
これまでの関係性
1997年3月、ヤマト運輸が「クロネコメール便」を開始し、定形外のダイレクトメール(以下:DM)を安価に配達するサービスを打ち出しました。そして翌年の1998年、日本郵便が「冊子小包郵便物」を開始し、2007年10月の郵政民営化に伴い、郵便物扱いではなく「ゆうメール」が誕生しました。どちらも”ダイレクトメール(以下:DM)”の大量発送がターゲットなので、所謂”競合”している状態でした。
これまで両者は『信書問題』で大きく対立していたり、ヤマト運輸が独占禁止法違反だと日本郵便(当時は日本郵政公社)を提訴したりと、相容れない関係でした。これほどまで不仲と言える間柄だった両社ですが、どうして協業することになったのでしょうか?
協業する3つの理由
2社が協業を決めた理由は、以下の3点が挙げられています。
================
①郵便物の減少と荷物の増加
②2024年問題
③環境問題
================
この中で『①郵便物の減少と荷物の増加』について以下に詳細を記載します。
”郵便物”の年間取扱量は、EメールやSNSなどのオンラインでの連絡手段が流行してから、ここ数年で少しずつ減っている状態です。逆に”宅配便”に関しては、2020年のコロナ禍以降、Amazonや楽天といったネット通販が流行したことで、コロナが収束した現在も増えている状態です。
日本郵便とヤマト運輸が協業することで、日本郵便は郵便事業の回復、ヤマト運輸はメイン商品である”宅急便”に注力することができるため、双方にメリットがあります。
「競争」から「共創」

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これまでのようにお互いに自社の利益だけを優先して「競争」しているだけでは、これから直面する問題を打破することができません。これからは「共創」の字の通り、共に価値を創りあげていく必要があると意見が一致したため、協業という結果になったようです。
『ゆうメール』と『クロネコDM便』
続いて、2023年9月現在のそれぞれのサービス内容を記載します。
日本郵便の『ゆうメール』
まずは『ゆうメール』のサービス内容です。
最大サイズ | 長辺34cm以内、短辺25cm以内、厚さ3cm以内 |
最小サイズ | 長辺14cm以上、短辺9cm以上 |
重さ | 1kg以内 |
利用できる人 | 個人・法人すべて |
差出 / お届け方法 | ポスト投函or郵便窓口 / ポストにお届け |
配達日数 | 普通郵便と同等(2~3日) |
土日祝日の配達 | なし |
配達状況の確認 | 不可 |
表記条件 | 外装の見やすいところに『ゆうメール』 |
転送サービス | あり ※1年間 |
1個当たりの単価 | 180~360円 ※重量変動 |
信書の取り扱い | なし |
ゆうメールについて、別記事にて詳細を記載しています。是非ご覧ください
▶▶日本郵便のゆうメールの規格や料金などの特徴を徹底解説!>>
ヤマト運輸の『クロネコDM便』
続いて、『クロネコDM便』のサービス内容です。
最大サイズ | 長辺34cm以内、短辺25cm以内、厚さ2cm以内 ※3辺合計60cm以内 |
最小サイズ | 長辺23cm以上、短辺11.5cm以上 |
重さ | 1kg以内 |
利用できる人 | 法人・各種団体・個人事業主のみ ※個人利用不可 |
差出 / お届け方法 | ヤマト運輸が回収 / ポストにお届け |
配達日数 | 400km圏内は3日目/400km圏外は4日程度 |
土日祝日の配達 | あり |
配達状況の確認 | 可能 |
表記条件 | なし ※別途バーコードシール貼付 |
転送サービス | なし |
1通当たりの単価 | 最大167円 |
信書の取り扱い | なし |
クロネコDM便について、別記事にて詳細を記載しています。是非ご覧ください。
▶▶ヤマト運輸のクロネコDM便(旧メール便)の規格や料金などの特徴を徹底解説!>>
2つのサービスの違い
『ゆうメール』と『クロネコDM便』で大きく違うのは、以下の6点です。
▶違い | ゆうメール | クロネコDM便 |
厚さ | 3cm | 2cm |
利用できる人 | 個人・法人すべて | 法人・各種団体・個人事業主 |
1個(通)あたりの単価 | 180~360円(重量変動) | 最大167円(一律) |
土日祝日の配達 | なし | あり |
転送サービス | あり | なし |
配達状況の確認 | 不可 | 可能 |
個人で利用する場合はゆうメール一択ですが、法人として利用する場合は、求めるサービスと価格を比較して選択すると良いかと思います。
『クロネコゆうメール』とはどんなサービスになるのか?
では、ゆうメールとクロネコDM便が合体した『クロネコゆうメール』とは、どんなサービスになるのでしょうか?発送のプロである教えてDM先生編集部の見解を以下に記載します。
※記載されている情報は、ヤマト運輸からの正式な情報と教えてDM先生編集部の見解です。確定情報が発表され次第更新いたします。【最終更新日:2023年11月14日】
日本郵便・ヤマト運輸 それぞれの役割
2023年6月に発表された内容では、
ヤマト運輸が取り扱っているクロネコDM便のサービスを 2024 年1月31日に終了し、日本郵便が取り扱う「ゆうメール」を活用した新サービス「クロネコゆうメール(仮称)」としてヤマト運輸で取り扱いを開始します。ヤマト運輸がお客さまからお荷物をお預かりし、日本郵便の引受地域区分局に差し出し、日本郵便の配送網でお届けします。
(出典:日本郵政グループとヤマトグループ 持続可能な物流サービスの推進に向けた基本合意について.pdf)
とされています。
つまり、DMの回収はヤマト運輸が行い、その後の配達は日本郵便が行うようです。この流れを踏まえると、サービス内容は以下と推測できます。
規格サイズ・重量・利用できる人
クロネコDM便のサイズ
・最大サイズ:長辺34cm以内、短辺25cm以内、厚さ2cm以内
・最小サイズ:長辺14cm以上、短辺9cm以上 ※郵便はがきサイズ
・重さ:1kg以内
クロネコDM便と比較すると、厚さが2cm以内はそのままで、最小サイズの長辺23cm以上⇒14cm以上、短辺11.5cm以上⇒9cm以上と、ゆうメールの仕様になりました。
また、2020年3月末の『クロネコメール便廃止』の際、ヤマト運輸のDM便サービスは個人利用を廃止していることから、『クロネコゆうメール』も法人・各種団体・個人事業主限定のサービスになります。
土日祝日の配達
土日祝日の配達は、『ゆうメール』と同じになります。※土日祝日の配達はありません。
クロネコDM便の追跡(配達状況確認)サービス
『クロネコDM便』は追跡(配達状況確認)のサービスがありますが、『クロネコゆうメール』では、追跡サービスが廃止されます。
クロネコDM便が追跡できていたのは、専用のバーコードおよび問合せ番号が1通ずつに付与されていたからです。ゆうメールにバーコードは存在しませんので、追跡確認ができなくなります。
『クロネコゆうメール』の料金プラン
気になる料金ですが『ゆうメール』同様の料金形態になると予想します。
ヤマト運輸以外にも、既に佐川急便や発送代行会社がゆうメールの大口特約を契約しています。どの企業の料金形態をみても、重量に応じて単価が変わっているので、クロネコゆうメールも同様になるのではないかと思われます。
>💡料金についてはまだ情報がないため、分かり次第更新いたします。
年間で億単位の差出を行っているので、価格は業界内でトップクラスを誇っています。
その中でもセルマーケは、WEBで発注が完了できる分、時間も手間もかけずに最安級で印刷・発送の手配が可能です。是非、サービスサイトをご確認ください。
▶▶セルマーケサービスサイトはこちら>>
おわりに
いかがでしたでしょうか。
『クロネコゆうメール』に関して、ヤマト運輸からの正式な情報とDM先生編集部の見解ご紹介しました。
※本記事の内容はヤマト運輸からの正式な情報と教えてDM先生編集部の見解です。日本郵便またはヤマト運輸より公式発表があり次第、更新いたします。【最終更新日:2023年11月14日】

竹内 祥子

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