カラーマーケティングとは?色のイメージと効果を徹底解説

2024.03.05 2023.10.24マーケティング
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消費者は商品を選ぶ時およそ90秒以内で判断し、しかもその判断基準の多くは色である

これは、消費者購買行動に関する研究を行ったニューオリンズ大学の発表です。「好みの色が無かったから」という理由で、商品の購入をやめたことがある人は多いのではないでしょうか。

近年ではパーソナルカラー診断なども流行しており、色に対する意識が高まっているといえます。
本記事では、色を活用したビジネス戦略である『カラーマーケティング』の基本知識代表的な10色のイメージと効果を詳しく解説します。

カラーマーケティングとは?

まず初めに、カラーマーケティングの基本情報「色」がもたらす影響に関して、以下で説明します。

カラーマーケティングとは

カラーマーケティングとは、色彩心理学を応用し「色の持つ効果で販売を促進する」ということです。
「色」をWebサイトやチラシ・ダイレクトメール(以下:DM)に上手に活用すると、以下のような効果が期待できます。

  • 集客アップ
  • 購買意欲アップ
  • 売上アップ
  • クリック率アップ
  • 企業のブランディング

Webサイト上のCTA()ボタンの色を変えただけで問合せ数が激増した、という事例も耳にします。それほど、色が与える影響は大きいのです。

CTA:Call To Actionの略。行動喚起のこと。Webサイトやメルマガに設置し、ユーザーをアクション(コンバージョン)に誘導すること。

「色」がもたらす影響

「色」は、以下4つの影響があります。

心理的影響

色によって、認識力、暗記力や回想力が増し、学習が捗ると言われています。例えば、「黄色」や「オレンジ」は、記憶力を良くしてくれたり、「青」は集中力を高めてくれる色とされています。

生理的影響

色によって、神経に影響を与えると言われています。例えば「赤」は交感神経系に刺激を与えて気持ちを高める効果がありますが、「青」はその逆で気持ちをリラックスさせる効果があります。

感情的影響

色によって、感情が変化することがあります。生理的影響と近しいですが、「黄色」などの明るい色を見たら明るい気分になりますし、「緑」などの色を見ると安心する効果があります。

文化的影響

色には、文化的な側面もあります。例えば、「黄色」は日本では明るい色で好まれる傾向にありますが、欧米・西洋では裏切りや卑劣といった意味合いになります。(これは、キリストを裏切ったとされる弟子のユダが身に付けていた衣服の色から連想されています)

「色」に対する感情効果

また、「色」に対する感情は2種類あります。

表現感情

情緒的な感じ方であり、個人によって異なるもの。育った環境や経験などによって左右される。
例)好き・嫌い/綺麗・醜い/気持ちいい・気持ち悪い

固有感情

生理的な感じ方であり、多くの人が共通して感じる客観的な感情のこと。
例)軽い・重い/暖かい・寒い

同じ「感情」ですが、固有感情は多くの人が共通しているものになるので、カラーマーケティングではこちらを重要視しています。

ここで問題です。下の2つの写真を見比べたとき、どちらの部屋の方が暖かく見えるでしょうか?

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暖色である「オレンジ」が使われている部屋の方が、暖かく見えるのではないでしょうか?これが、色の「固有感情」の効果なのです!

それぞれの「色」のイメージと効果

それでは、それぞれの「色」のイメージと効果を以下に記載します。

イメージ:活動的・情熱的・闘争心・自信・興奮・強さ
効果:前向きな印象を与える、気分を高揚させる・刺激させる・時間の進みを早く感じさせる

赤は、人の目に留まりやすく、気分を高めさせる色です。活動的なイメージを連想するため、コーポレートカラーにも多く使用されています。また、気分を高めることによって購買意欲増進につながるため、セール時のチラシやECサイト内に赤が多用されるようになります。


イメージ:知的・爽やか・涼しい・冷静・誠実・信頼
効果:落ち着かせる、集中力を高める・食欲を低下させる・時間の進みを遅く感じさせる

青は、赤と逆で興奮を落ち着かせ、冷静にさせる効果があります。目立つ色ではないため、嫌う人が少ないのも特徴です。また、知性をイメージさせることからビジネスで用いられる機会が多く、青をメインで配色することによって誠実さや信頼感を印象づけることができます。涼しい・冷たいなどの連想から、冷感グッズやスポーツ用品にも多用される色です。


黄色

イメージ:注意・自信・元気・楽しい・明るい
効果:注意を促す・元気を与える

黄色は、赤と同じように気分を高めさせる色です。人の目につきやすい特徴から、看板やテキストマーカーとして使用されることが多くなっています。ただ、危険を知らせる注意喚起のイメージが定着していることもあるため、黄色をメインで使用することは避け、差し色として使用する方がよいでしょう。

オレンジ

イメージ:暖かい・明るい・元気・親しみ・幸福感
効果:幸福感を与える・緊張を和らげる・食欲を増進させる

オレンジは、赤や黄色と同系統ではありますが、興奮させる効果が少し下がるため親しみを感じる色です。適度に購買行動を促したり、温かみを感じたりと、ポジティブなイメージが持たれやすことからマーケティングに活用されやすい色とも言えます。本コンテンツを運営している「セルマーケ」もロゴにオレンジを使用しています。

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イメージ:調和・癒し・平和・自然・成長・健康
効果:癒しを与える・精神を安定させる

「目が疲れたときは遠くの緑を見ましょう」と言われているように、緑は視覚的刺激が少なく、リラックス効果・癒し・精神安定の効果があります。また、木々や葉の色から環境に優しい・エコロジーを連想させることもあり、コーポレートカラーに選ばれることが多いです。

ピンク

イメージ:可愛い・甘い・女性的・柔らかい・愛情
効果:幸せや愛情を感じる・心理的な充実を感じる

刺激の強い赤に白を交ぜることにより、優しさ・可愛らしさを感じる色になります。女性らしさの印象から女性をターゲットにした企業や、愛情や可愛いらしさの印象から子ども向けサービス企業に人気です。幸福を感じる色なのでマイナス効果は少ないですが、多用しすぎると少し幼稚なイメージになってしまうので注意しましょう。

イメージ:大人っぽい・神秘的・高貴・官能的
効果:感性を刺激させる・不安感を癒す

赤と青、真逆の印象を持つ色が混ざった色です。昔、位の高い人しか身に付けられない色だったことから高貴な色とされており、優雅さや気品のイメージから、高級感を高めたいときに用いられます。多用しすぎると下品と捉えられてしまうこともあるため、注意が必要です。

イメージ:清らか・清楚・健康・スタート・リセット
効果:空間を広く感じさせる・軽く感じさせる・気分を一新させる

白は、膨張色(物体を大きく見せる色)・軽量色(物体を軽く感じさせる色)です。また、清らかで健康なイメージを与えるので、日用品に多用されており、好感度がとても高い色の一つです。白は単体では目立たないので、コントラストを意識して配色するようにしましょう。

イメージ:高級・重厚感・暗黒・恐怖・強い・神秘的
効果:空間を狭く感じさせる・重く感じさせる・高級感を与える・負を感じさせる

白と対比される色です。どの色よりも引き締まった印象を与えるので、高級感を出したいときに使用されています。しかし、黒は他の色へ与える影響が大きく、暗黒・恐怖などのネガティブな印象も定着しているため、ブランド力や適度なバランスが必要になります。

ゴールド

イメージ:豪華・高級・贅沢・お金・特別
効果:強いインパクトを与える・特別感を与える

ゴールドは、金の高い価値をそのまま引き継いでおり、特別なものと認識させることができます。黒も高級感を出したいときに使用されますが、ワンランク上のイメージを持たせたい場合にはゴールドを使用するとよいでしょう。多用しすぎると安っぽく見えてしまう可能性があるため、ワンポイントなどのさりげない使用がベターです。

ターゲットを意識しよう

作者:Andrii Yalanskyi/stock.adobe.com

カラーマーケティングを考える際に最も重要なのはターゲット(ペルソナ)を明確にし、合った色を使用することです。年齢・性別の他に、趣味嗜好やライフスタイル、家族構成や性格などを考慮し、最も適した色を選びましょう。

また、チラシやDM作成の際、色は多用すればいいということではなく、多くても3つ(ベースカラー・メインカラー・アクセントカラー)に留めておきましょう。

例えば・・・
・年齢:20代/性別:男性/趣味:スポーツ
⇒ベースカラーを「白」、メインカラーを「青」、アクセントカラーを「黄色」など
・年齢:60代/性別:女性/趣味:ガーデニング
⇒ベースカラーを「白」、メインカラーを「緑」、アクセントカラーを「ピンク」など

💡3色の配分率
ベースカラー70%・メインカラー25%・アクセントカラー5%
印象を左右させる主役のメインカラーを最初に決め、次にベースカラー、アクセントカラーの順で決めましょう。

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おわりに

いかがでしたでしょうか。各色の持つイメージや効果を解説しました。ターゲット(ペルソナ)に合った色を決めたら、Webサイトやチラシ・DMなどに有効活用していきましょう。

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竹内 祥子

竹内 祥子

ダイレクトメール発送代行専門会社・上場企業 【ディーエムソリューションズ株式会社】 ◆DM業界歴11年 ◆マーケティング担当