顧客が動く!ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)の特徴と成功戦略
2025.05.26マーケティング企業が収益を上げるためには、新規顧客の獲得や既存顧客への定期的なコミュニケーションを行う必要があります。新商品の案内やセールのご紹介など、顧客にとって有益な情報を提供することで、収益を獲得することができます。
しかし、こちらから営業をかける「プッシュ型」の営業は、顧客に煙たがられる可能性があります。
こちらの記事では、顧客へのアプローチ方法のひとつである「ダイレクトレスポンスマーケティング」について解説します。
広告を使った訴求にお悩みの場合はこちらの記事もご覧ください。
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目次
ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)とは
ダイレクトレスポンスマーケティングとは、顧客からの直接的な反応を促すマーケティング手法です。
認知拡大を目的とするマスマーケティングとは異なり、問い合わせや商品購入といったアクションの獲得に重きを置いています。
この手法では、テレビCMやSEOといった間接的な手段ではなく、下記のようなチャネルを通じてターゲットへアプローチします。
■ダイレクトメール(以下:DM) ■テレマーケティング ■Web広告 ■ランディングページ(LP) ■Eメールマーケティング/メルマガ ■SNS など |
これらのチャネルには、購買につながる行動を明確に誘導するように設計されている特徴があります。
たとえば、DMで割引クーポンを提示し、Webサイトの特設ページへ誘導するといったことが挙げられます。
上記を実施することで、顧客は反応がしやすいのと、企業側としては成果を計測できるメリットがあります。
また、セミナー申し込みや資料請求といったハードルの低い行動から始めることで、将来的な顧客転換率を高める戦略も含まれます。
このような反応の積み重ねにより、見込み顧客との接点を構築し、売上向上や顧客獲得につなぐことができます。
ダイレクトマーケティングとの違い
ダイレクトマーケティングは顧客に対して情報を直接届ける点が共通していますが、必ずしも反応を求めるわけではありません。
一方、DRMは見込み顧客の行動を誘発することが目的です。
また、ダイレクトマーケティングでは広範なターゲティングも含まれますが、DRMはより絞り込まれたターゲティングで施策を行います。
なぜ今DRMが注目されているのか?
ネットやSNSの普及により、顧客は多くの情報に触れ、比較・検討を重視する傾向が強まっています。
そのため、顧客の行動パターンが、「納得してから行動する」に変化するようになりました。
このような心理状況では、一方的に情報を発信するだけでは顧客の心を動かすことが難しくなっています。
そこで、ターゲットの興味やニーズに合わせて個別にアプローチし、信頼関係を築く戦略が重要視されるようになりました。
また、オンライン広告やメール配信などが比較的低コストかつ短期間で実施可能であることも、導入しやすい理由です。費用対効果の高さと成果の可視化が、マーケティング施策の中でDRMを際立たせる要因となっています。
ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)の主な手法
こちらでは、ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)の主な手法をご紹介します。
ダイレクトメール(DM)
DMは紙媒体のはがきや手紙をはじめとした、物理的な郵送物を通じて顧客へアプローチする手法です。
印刷物ならではの視認性や信頼性があり、BtoB・BtoCを問わず幅広い市場で採用されています。開封率が高く、同封物による訴求力も強いため、サンプルやクーポンなどを同梱することで反応率を高められます。
教えてDM先生を運営する「セルマーケ」では、ダイレクトメールの印刷から発送までをWEBで注文・完結できます。セルマーケではポストカードやA4大判はがきなど、さまざまなサービスを提供しております。
DMの印刷や発送をご検討中の方はオンライン相談フォームもございますので、お気軽にご相談ください。
テレマーケティング
テレマーケティングは、電話を使って顧客と直接会話しながら関係を構築する手法です。
声によるコミュニケーションにより、相手の関心度やニーズをリアルタイムで把握できるのが特徴です。
BtoBや高単価商品の販売においては、丁寧なヒアリングを通じて信頼を構築し、成約に結びつける重要なステップです。
Web広告
Web広告は、検索エンジンやSNSなどを活用してターゲットに情報を届ける施策です。
デジタルの強みとしてクリックや問い合わせなどの顧客側の具体的なアクションが測定できるため、PDCAサイクルを回しやすいという利点があります。
各種Web広告などは詳細なターゲティングが可能で、興味関心・行動履歴に基づいた広告配信が可能です。
ランディングページ(LP)
ランディングページ(以下:LP)は、特定のアクションを促すために設計された1ページ完結型のWebページです。
資料請求やセミナー申し込み、購入などの目的に沿って構成され、ユーザーを迷わせずに行動に導く設計が求められます。商品やサービスの価値を訴求し、社会的証明やレコメンデーション、限定性などを活用してレスポンスの最大化を目指します。
メルマガ
メルマガは、見込み顧客や既存顧客に向けて定期的に情報を配信し、関係性を深める手法です。
新商品情報やキャンペーン告知などの短期的な訴求だけでなく、顧客の育成(リードナーチャリング)にも効果的です。
特にセグメント配信やパーソナライズされたメールは、開封率やクリック率を高める要因となります。
SNS
SNSは、X(旧Twitter)やInstagram、LINEなどのプラットフォームを活用して情報を届ける手法です。
拡散性が高く、ユーザーとの双方向コミュニケーションが取れる点が大きな特徴です。
投稿コンテンツの中にキャンペーン告知や限定オファーを組み込むことで、レスポンスを得る仕掛けを設けられます。
ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)のメリット
DRMを実施することで、下記のようなメリットを得られます。
費用対効果(ROI)が高い
DRMは顧客の反応を直接計測できるため、広告費や施策の投資対効果を明確に算出できます。
無駄な支出を抑え、効果の高いチャネルや訴求方法に資源を集中できる点が強みです。
たとえば、LPやEメール配信の反応率を検証することで、コンバージョン率を継続的に改善できます。
購買意欲の高い顧客のリストを作ることができる
DRMでは、反応を示した顧客を蓄積し、購買意欲の高い見込み顧客リストを形成できます。
このリストは、今後のキャンペーンやプロモーション施策において極めて有効な資産となります。
継続的な情報提供により、信頼を構築しながらLTV(顧客生涯価値)の向上にもつなげられます。
効果測定がしやすい
各施策ごとにレスポンスを追跡できるため、マーケティング施策の成果を定量的に分析できます。
どの媒体で資料請求が増えたか、どのメールがクリックされたかなどの詳細を把握できるのです。
これにより、短期間での最適化や戦略変更にも柔軟に対応できるほか、PDCAサイクルを効率的に回せます。
ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)のデメリット
DRMにはさまざまなメリットがある一方、下記のようなデメリットも存在します。
相手の反応に依存している
DRMは「反応ありき」の施策であるため、顧客が行動を起こさなければ成果が出ません。
メッセージ設計やタイミングを誤ると、期待されるレスポンスが得られない可能性があります。
顧客リストを事前に用意する必要がある
効果的なDRMを展開するには、あらかじめ質の高い見込み顧客リストの確保が重要です。
新規でリストを獲得するにはコストや時間がかかり、特に導入初期はハードルが高い傾向があります。
ブランド価値の構築には不向き
DRMは短期的な成果を追求する傾向があるため、長期的なブランディング施策とは相性がよくありません。
継続的な企業イメージの醸成には、別のマーケティング施策を併用することが求められます。
ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)に向いている商材
DRMは、以下のような特性を持つ商材に特に適しています。
■高価格帯で比較・検討が必要な商品 ■リピート購入が見込まれるサービス |
具体的には、不動産・自動車・BtoB向け高額商材などのほか、化粧品や健康食品、サブスクリプションサービスなどが該当します。
また、ニッチな市場向けの商品や、無料サンプル・資料請求を通じて関心を高められる商材にも有効です。
一方で、日用品など即時購入が求められる商品には不向きな傾向にあります。
ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)の実行手順
DRMを実施する際は、下記の手順で進行します。
ステップ1:集客・リストの作成
まずは、DMやWeb広告、SNSなどを活用し、自社の製品やサービスに興味を持つ見込み顧客を集めます。
その際、ランディングページを設けて問い合わせや資料請求へ誘導し、顧客情報を獲得します。
これらを実施することにより、将来的にアプローチ可能なリストを構築することができます。
ステップ2:顧客の育成
取得したリストに対しては、Eメールやメルマガ、DMなどを通じて継続的に情報を発信します。
この段階では、単なる宣伝ではなく、有益な情報や事例などを提供し、顧客との信頼関係を築くことが目的です。顧客の関心度に応じたコンテンツを用いることが成果に直結します。
ステップ3:販売の後押し
関係性が深まった顧客に対しては、限定キャンペーンや特典付きオファーを提示し、購買行動を促します。訴求力の高いコピーや、今すぐ行動すべき理由を明確に伝えることが重要です。この段階では、一人ひとりのニーズに即したメッセージ設計が効果を左右します。
おわりに
こちらの記事では、ダイレクトレスポンスマーケティングについて解説しました。
ダイレクトレスポンスマーケティングとは、顧客からの直接的な反応を促すマーケティング手法です。
DMやテレマーケティング、Web広告といった手法が含まれており、問い合わせや商品購入といったアクションの獲得が目的です。費用対効果(ROI)が高い、購買意欲の高い顧客のリストを作ることができる、効果測定がしやすいといったメリットがあります。
一方、相手の反応に依存している、顧客リストを事前に用意する必要がある、ブランド価値の構築には不向きな点がデメリットです。
顧客の反応が少ない・乏しいと感じたときは、DRMを実施してみましょう。
教えてDM先生を運営する「セルマーケ」では、ダイレクトメールの印刷から発送までをWEBで注文・完結できます。セルマーケではポストカードやA4大判はがきなど、さまざまなサービスを提供しております。
DMの印刷や発送をご検討中の方はオンライン相談フォームもございますので、お気軽にご相談ください。

小山咲

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